瑞牆山荘から金峰山 2016年06月18日 晴れ 2名

投稿日 2016年06月21日

 

今回は熊谷のYさんのお誘いで、少し遠出をして、山梨県の金峰山(きんぷさん)に登りました。

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瑞牆山荘からのルート

亀首のような岩の場所に「砂払ノ頭」と現地に標識があるが、

正しくは手前の2317mのピークが「砂払ノ頭」と思われる(備考参照)

(国土地理院の電子国土地図をカシミール3Dでカットし情報追加)

 

 

通過時刻

瑞牆山荘駐車場 7:57

富士見平小屋 8:43

鷹見岩分岐 9:32

大日小屋 9:47

大日岩 10:10

砂払ノ頭 --:--

亀首のような岩(森林限界の岩場) 11:34

千代の吹上 11:43

山頂(五丈石)12:30 - (昼食) - 13:15

鷹見岩分岐 16:02

富士見平小屋 16:35

瑞牆山荘駐車場 17:14

 

瑞牆山荘 - 金峰山 沿面距離 約5.5km

 

関連記事: 山梨県 金峰山からの眺め

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写真1 瑞牆山荘近くの駐車場

50台くらい駐車できると思うがすでに満車(8:00)

 

梅雨に入ってからの貴重な晴れ間でしたが、関東平野の某所では35度超の予想。暑い山はご免ですから、2500m以上の高い山で涼しく行きたいもの。(一般的に100m登ると0.6度下がるといわれているので標高2500mの場合、下界が35度の場合20℃前後が期待されます。)

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写真2 富士見平小屋

瑞牆山荘から50分ほど登ったところにある

水場には冷たい水が豊富に湧いている

幕営可能

 

そこでAさんが選んだのは山梨県北杜市の標高2595.2m 金峰山。南アルプスや八ヶ岳からは独立していますが、上部は森林限界を超え、ハイマツ帯があるので、高山気分を味わえる山です。

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写真3 大日小屋

大岩の下の涼しそうな場所にある

ここも幕営可能

 

今回のルートは、標高約1500mの瑞牆山荘(みずがきさんそう)から隣の瑞牆山を眺めながら約1100mの標高差を登りました。このルートは徐々に小さくなる瑞牆山、大日岩の岩頭基部の通過、千代の吹上の岩壁、山頂手前の金峰山のシンボル五丈石(ごじょういし)を目標に登れるなど、変化の多いルートです。途中、宿泊可能な山小屋が2つ。富士見平ら小屋と大日小屋。いずれも幕営も可能で、富士見平小屋は冷たい湧水が豊富です。今回のルート以外には大弛峠(おおだるみとうげ)からのルートもあり、距離が短く、こちらも人気のルートのようです。

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写真4 大日小屋上近くにある岩場

クサリが掛けられているが左のクラックを登れる

 

埼玉県の熊谷からこの山へは、佐久・小海回りか、中央高速回りのいずれかで入りますが、どちらにしても車で3時間はかかります。早朝5時出発で、到着は8時。Aさんが気にしていた駐車場の混雑は、案の定現実のものに。瑞牆山荘近くの駐車場はすでに満車。路側にもそろそろ停めはじめています。我々も路側に停めましたが、どんどん車が入ってきます。ぎりぎりセーフといったところでしょうか。

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写真5 大日岩

花崗岩の大岩

登山道は基部についている

 

ルートはこれといった危険個所はなく、特筆するようなことはありません。入山者が多いし、トレランの方も多いせいか、樹林の下には多くの踏み跡が広がって、少々荒れ気味です。

 

この山は花崗岩の山です。花崗岩は山内に大きな岩頭を点在させるような地形が多く、金峰山にも大日岩や五丈石、お隣の瑞牆山など、ニョキニョキと岩頭を突き出しています。遠くからは少し青っぽく見え、とてもきれいです。

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写真6 大日岩付近からの鷹見岩

我々は登らなかったが、飯盛山近くから道が分岐している(道標あり)

遠くに南アルプス

 

 

一方花崗岩は風化されやすく、表面はざらざら。このため緩い斜面ではフリクションはよく効きます。しかし削れてエッジのない丸い岩になる傾向があるので、岩にはスタンスやホールドが少なく、岩場の通過は手掛かりが少ないので注意が必要です。ところどころの岩場にはクサリが掛けられているので問題はありませんが。

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写真7 亀首のような岩のある小ピーク この辺りが森林限界

標高約2400m ここより上部は亜高山帯

この岩の場所に「砂払ノ頭」との標識があるが

ここでは手前の2317mのピークを「砂払ノ頭」とした。(備考参照)

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写真8 亀首のような岩(森林限界の岩場)から瑞牆山

手前は大日岩

砂払ノ頭は写真左(切れている)

 

登り始めて水を忘れたことに気付いても、富士見平小屋に冷たくおいしい水があります。砂払ノ頭までは樹林帯です。標高が高いので登山口からいきなりカラマツ。それにミズナラ、ブナ、上部にトドマツ系が混ざります。徐々に樹木が細く背が低くなって砂払ノ頭で森林限界を飛び出しハイマツ帯となります。

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写真9 亀首のような岩(森林限界の岩場)にて イワカガミ

ここから上部(亜高山帯)のところどころで見られた

 

森林限界より上は五丈石を目標に、南側(甲府側)が落ち込んだ岩稜のやや北面のハイマツ帯を辿ります。岩場の通過は気が抜けません。左下に金峰山小屋が見え、五丈石の基部を回って広い山頂部に着きます。山頂部は大混雑。100人以上は居たでしょうか。この山は山頂が広いので大勢が点在して昼食を食べたりしていますが、これが狭い山頂では順番待ちになりそうな人数です。

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写真10 千代の吹上から金峰山の山頂方向を眺める

手前左にYさん

左端が山頂、その手前に六丈石

このあたりは森林限界を超え、ハイマツ帯の亜高山帯となっている

 

山頂からは隣の国師岳、瑞牆山、小川山、遠く富士、南アルプス、八ヶ岳、甲武信岳、三宝山、両神山などが望めます。とくに岩峰の瑞牆山は、小さく可愛い姿が印象的です。

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写真11 ハイマツ帯の岩の混じる道を山頂へ

くさり場もあり、大きな岩を伝わり歩きする場面もあり気が抜けない

 

高山植物はあまり多くは無かったのですが、森林限界の岩場より上、とくに千代の吹上の南斜面に多いようです。(ただし近寄れません)登山道にはピンクのかわいいイワカガミが見られました。

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写真12 五丈石

手前にYさん

登り道から見る五丈石は細身に見える

 

往路を戻り、富士見平小屋の水場で喉をうるおしました。増富のラジウム温泉でさっぱりして帰途につきました。

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写真13 五丈石から振り返る

眼下に小さくなった瑞垣山

左に登ってきた尾根と大日岩

 

標高差1000mの日帰りは少々つらいのですが、金峰山は高山気分も味わえるよい山です。他の山よりは若い人が多く、みなさん登山スタイルも決まっていました。我々がよく行く秩父や西上州などの山よりも、東京方面からの登山者が多いのでしょうか。全体的に垢ぬけていました。不思議に年配登山者も少なく、Aさん曰く「我々が平均年齢上げてるね。」 また、長いストックを両手に持ったトレランの若い方が多いようです。

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写真14 山頂から五丈石

こちらから見るとすこしでっぷりしている

 

今回は山頂から少し下ったところで足を捻挫し、Aさんに心配かけました。幸い道が樹林に入り傾斜が緩くなるとほとんど問題なく歩けましたが、温泉で温めたせいか、再び痛みが出て、舗装道路でも痛いくらいに。あんな高いところでまったく歩けなくなっていたらと思うと冷や汗ものでした。

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写真15 山頂から大弛峠方面の稜線

遠くに国師ヶ岳

 

 下界は暑かったようですが、20度前後の涼しい山行でした。

 

 

 

備考: 「砂払ノ頭」はどこか?

 

昭文社の「山と高原の地図」金峰山・甲武信によると、砂払ノ頭は2317mの丸いピークを差しているようだが、実際に現地に行くと、それより100mほど高い、亀首のような岩のある小岩のピーク(写真7)になっている。この小岩のピークは展望がよく、ここに名前があってもおかしくないので、誰も疑問視しないのだろう。しかし高度計を見れば一目一目瞭然で2400mを越している。

 

砂払の頭(すなばらいのあたま)の「の頭」と名付けられるのは、一般的に砂払沢の源頭部のピーク(頭)という意味だ。2317mのピークは平凡で展望の無いピークだが、地形的には西側の金山沢と、北側の砂洗沢の源頭と言えるので、一応「頭」と言える位置にあるピークではある。しかし残念ながら手持ちの地図では砂払沢は見当たらない。

 

地図に従うか、現地の標識に従うか、地理的な条件で判断するか?難しいところだが、現地で「砂払ノ頭」と書かれた標識があれば、ほとんどの人は信じるだろう。そして位置と高度がずれていることに誰も気づかない。

 

ここでは2317mのピークを「砂払ノ頭」とし、「砂払ノ頭」の標識のある位置は、「亀首のような岩のある小ピーク」としている。

 

 関連記事:金峰山 砂払ノ頭の位置

 

 

 

 

(熊五郎)