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不死熊橋から熊鷹山、十二山、根本山、三境山

2023年05月25日 曇り時々晴れ 単独

投稿日 2023年05月27

今回の山は登山口が群馬県と栃木県のちょうど県境です。「熊鷹山」が栃木県佐野市。「十二山」、「根本山」が群馬県と栃木県の県境。そして「三境山」(さんきょうさん)が群馬県(桐生市とみどり市の境)という、ややっこしい山域です。このため上州(群馬)の山とするか、その他の山とするか迷いましたが、群馬県内を歩いた時間のほうが長いので上州の山としました。

群馬県桐生市の最奥部の山域です。アクセスは群馬県桐生市街を抜けて、桐生川の梅田湖のさらに奥。最後の集落「石鴨」を見て更に細い林道を奥へ。「根本山」の登山口として利用される「三境林道」の屈曲点。そこの10台ばかりの路肩が駐車スペースです。

その駐車スペース先で「三境林道」と分かれて、砂利の「石鴨林道」が「十二沢」に沿って奥に入っています。その林道に入って少し歩くと「根本山」の登山口「不死熊橋」(ふじぐまばし)です。さらに奥に「根本山中尾根ルート」の登山口があります。林道は更に奥へ続いています。駐車スペースから約1時間半ほどで「熊鷹山」の登山口に着きます。登山口から40分くらいの急登で「熊鷹山」山頂です。

「熊鷹山」の山頂付近はヤマツツジの群落です。5月上旬ごろは花が見事でしょう。特に山頂直下はツツジのトンネルになっています。今回は花が一部残っていましたがそろそろ終わりでした。山頂にある有名な展望台からは絶景が味わえます。まだ新しい緑に覆われた「丸岩山」、「野峰」方面、「十二山」方面に延びたたおやかな稜線。どっしりした「根本山」。「根本山」からの長い稜線の先に盛り上がった「三境山」。遠くに赤城山、日光の山々、皇海山、袈裟丸山、佐野、鹿沼の山々などが見渡せました。

「十二山」までは歩き易い広い稜線です。ところどころにサーモンピンクのヤマツツジが彩りを添えています。「十二山」はピークがあるのかも知れませんが、登山道は「宝生山、氷室山」方面への分岐点を通過します。「根本山」へ向けて進み、根本山神社の石祠や社跡を見て「中尾十字路」への分岐を、「根本山」山頂に向かいます。

「根本山」山頂は樹林の中です。「根本山」は「根本沢ルート」の古い参道から登るととても信仰色の濃い山ですが、今回のルートではその気配が感じられません。山頂で昼食の後、「三境山」方面に向かいます。100mほど真北に進むと「三境山」を示す看板が左下を示しています(写真)。ルートはここから直角に左下へ進み、急斜面をしばらく下ります。この斜面はやや右寄りに下って稜線をつかまえます。

傾斜が落ち着いてしばらく進むと岩壁の南西面をへつるようになり、クサリとロープがかかったバンド状を注意深く進みます。そこを通過するとルートは「三境山」まで概ね平凡となります。数10mのアップダウンを繰り返します。いくつかの小ピークを超えますが、その時の下降方向を間違えないようにします。途中にひとつ石祠があります。

「三境山」も展望はありません。三等三角点「兜岩」が設置されています。傍らに石祠がありました。「三境峠」方面に下降するとき、大きな露岩帯を通過します。なぜ「兜岩」というのかわからなかったのですが、これのことかなと考えながら林道への下降ポイントへ。「三境林道」に降り立つ手前でこんこんと水が湧いています。喉を潤してからトンネルを抜けました。

長かったルートも、この林道を歩き通せば車が待っています。舗装のきれいな林道を歩きます。バイクが「みどり市」のほうから2台通過。車は通りませんでした。途中に「ミツマタ群生地」があります。いままで見たこともないような大きな群生地です。花の頃は見事でしょう。「三境林道」の上部は広く車の通行に問題はありません。かえって下の「石鴨」周辺の林道のほうが細く、すれ違いが大変です。

今回のルートはすべて一般ルートとはいえ、「根本山」から「三境山」間の稜線は踏み跡程度で、看板はすべて文字が消え、目印のテープ等は古くなって目立ちません。小ピークに立ったら下降する方向に注意が必要です。「根本山」から下降する急斜面は右寄りに進んで稜線に乗る様にします。危険個所はクサリ、ロープのあるバンド状をへつる部分のみです。このあたりの山では「鳴神山」に次いで、「熊鷹山」は絶景が楽しめ、また「丸岩山」「野峰」方面、「十二山」から「宝生山」方面の稜線がたおやかに延び、興味深く感じました。「熊鷹山」から「丸岩山」そして「野峰」までを往復するだけでも、さわやかな稜線の自然を満喫する登山が味わえそうです。

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根本山登山の駐車スペースに駐車し不死熊橋から熊鷹山

十二岳、根本山を経由し三境山

三境林道で戻る

赤実線:歩行GPS軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:

駐車スペース 8:38 (567m)

不死熊橋根本山登山口 8:51

熊鷹山登山口 10:05 (978m)

熊鷹山 10:47 (1169m)

十二山(宝生山方面分岐) 11:10 (1135m)

根本山 11:48 (1199m) (昼食)

P1091 13:04

P1069 13:48

三境山 14:27 (1088m)

三境隧道(みどり市側) 15:20 (829m)

ミツマタ群生地 15:57 (722m)

駐車スペース 16:33

所要時間:8時間
総歩行距離:18.5km​

 

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「不死熊橋」の根本沢ルート登山口

右奥へ「石鴨林道」が延びている

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石鴨林道の緑

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熊鷹山登山口

​「石鴨林道を1時間半ほど歩いた地点

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「熊鷹山」山頂

小さな展望台がある。ここからの景色は絶景

​山頂はヤマツツジで覆われている

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「熊鷹山」山頂から「三境山」を眺める

中央のピークが「三境山」

​遠くに「赤城山」

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「熊鷹山」山頂から「根本山」を眺める

​遠くに「皇海山」「袈裟丸山」

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「十二山」付近

​「宝生山」への分岐点

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根本山神社の石祠

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「根本山」山頂

​「三境山」方面を示す道標がある

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「根本山」から真北へ100mほどの地点

ここで直角に左折

​急斜面を下降する

 

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急下降が落ち着くと岩壁をへつるようになる

クサリとロープがあるバンド状を慎重に通過

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「三境山」までは概ね平凡

​数10mくらいのアップダウンを繰り返す

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「三境山」山頂

展望は無い

​三等三角点「兜岩」標高 1088.11m

 

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「三境林道」に降り立った

「三境トンネル」のみどり市側​

​トンネルを通過して「三境林道」を駐車地まで1時間10分ほど歩いて戻る

 

20230525_熊鷹山から三境山16.jpg

「三境林道」途中にある「ミツマタ群生地」

全面すべてミツマタ

​(雅熊)

 

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