新秩父線 広河原谷の巡視路案内杭の位置

投稿日 2022年05月09日

ここに示す送電鉄塔巡視路の入口と想定される案内杭の位置は、実際の入口とは異なる可能性があります。送電鉄塔の案内杭は破損していたり、埋もれていたり、方向の信頼性が失われていたりするのが常です。登山の参考にするときは十分ご注意ください。

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​高圧送電線「新秩父線」の埼玉県秩父市浦山にある51号から56号鉄塔の

巡視路の入口を示す案内杭がどこにあるのか現地を歩いて確認してみました

青の点が送電鉄塔の位置。赤の番号が巡視路案内杭の位置を示す

​案内杭の位置はあまり正確ではありません

先日、埼玉県秩父市の浦山ダムの奥部にある広河原谷の一工場沢から都県境の稜線まで登った際に確認できた送電線新秩父線の送電鉄塔巡視路の案内杭の位置を整理してみました。

 

新秩父送電線はググってみると、埼玉県秩父郡小鹿野町の新秩父開閉所から新多摩変電所を結ぶ総長49km 500kVの送電線とのことです。その一部が浦山の広河原谷の上空を越えています。広河原谷に落ちるいくつかの尾根上に送電鉄塔が建っています。それら鉄塔の番号は、新多摩変電所寄りの51号から56号です。 

51号鉄塔は有間山稜

52号鉄塔は都県境の都県境の稜線(長沢背稜)から派生する尾根上

53号、54号鉄塔は蕎麦粒山から派生する尾根上

55号、56号は仙元尾根の枝尾根上

に、それぞれ建っています。

 

広河原谷に流れる川は浦山川で、その川沿いに広河原逆川林道(逆川は埼玉県飯能市側にある沢の名称)が通っており、有間山稜を飯能市側に越えています。(現在通行止め) 林道が浦山川の最奥に至り、有間山稜に向けて登り始める最奥部に、浦山川の支流、手前から三工場沢、二工場沢、一工場沢が流れ込んでいます。

先日は、最も奥の一工場沢を遡行し、途中から52号鉄塔の案内杭から52号鉄塔に登り、都県境の稜線に出て、有間山稜から酉首峠経由で浦山に戻るルートを歩きました。この山行で、51号から56号までの鉄塔の案内杭の位置が確認できました。ただし、あくまでも偶然見つけて目視できたものということです。案内杭は、特に沢床に立つものは倒れたり、折れたり、埋もれたりしているものも多く、方向も正確さを失っているものも多いのが現状です。とくに、この山域の案内杭は近年整備されているとはいいがたい状況です。このため、あまり正確な情報ではないことをご了解ください。

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​51号から54号鉄塔部分の拡大

青の点は送電鉄塔の建っている位置

赤の鉄塔番号はその鉄塔の案内杭の位置(たまたま見つけたもの)

緑の矢印はその案内杭が示していた方向から想定した巡視路の位置(あくまでも想定)

赤実践は山行時の歩行ルートのGPS軌跡

以下は、広河原谷を浦山川奥部に入る向きの順番です。

55号、56号鉄塔の案内杭

広河原谷逆川林道が渓流釣り場を過ぎて、ヘアピンカーブのように屈曲する沢寄りの小平地に立っています。杭の奥には朽ちかけた木橋があり、左奥へ道が入っているように見えます。55号、56号は仙元尾根の枝尾根上にある送電鉄塔です。この巡視路を使えば仙元尾根からここに下山、または仙元尾根に登れる可能性があります。

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​広河原谷逆川林道の途中にある55, 56号鉄塔案内杭

​奥に朽ちた木橋があり左奥に道が入っているように見える

54号鉄塔の案内杭

54号鉄塔は蕎麦粒山から派生する大きな尾根の下部にある鉄塔です。広河原谷逆川林道が有間山稜に向け屈曲して沢を渡る橋(近くにワサビ田の管理小屋がある)の右側にかかる木の階段の上に、53号、54号鉄塔の案内杭があります。つまり54号鉄塔は尾根の末端から登るのではなく、沢沿いに入ったところにあることを示しています。

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広河原谷逆川林道の奥にある屈曲部

​木のハシゴがあり、その上に53,54号鉄塔の案内杭があり道が奥に入っている

案内杭に従って奥へ続く道に入ると、約20分で54号鉄塔のみの案内杭があります。それは登山道から少し離れた沢の向こう側に立っていました。近寄って見たわけではありませんが明確に54号と読めます。

 

地図上で確認すると、尾根の末端からかなり入ったところにある枝尾根に取付くようです。その枝尾根は傾斜が緩いので、尾根末端から取り付くよりは安全のようです。

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蕎麦粒山から派生する尾根の下部にある枝尾根の下にある54号鉄塔の案内杭

道から離れた沢の流れの向こう側にぽつんと立っている

見えている斜面を登るのだろうか?

53号鉄塔の案内杭

53号鉄塔の案内杭はかなり沢の奥まで立っています。最後と思われるのは一工場沢からさらに枝沢に入った仁田山の下のところでした。ただし、そこはすでに53号鉄塔のある尾根から離れています。方向が読み取れなかったのですが、案内杭は通り過ぎている場合は戻る様に指示していることもありますので、おそらく下にあることを示していたのでしょう。下の写真は53号鉄塔の建つ尾根の下部(ワサビ田の手前)にある案内杭です。おそらく尾根の窪みの傾斜の緩い部分を登るのでしょう。

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53号鉄塔の案内杭

奥にワサビ田跡が見える

53号鉄塔の建つ枝尾根下部の窪状の緩斜面を登る?

52号鉄塔の案内杭

52号鉄塔は先日の山行で通過した鉄塔です。52号鉄塔への案内杭は一工場沢の枝沢をかなり入ったところにあり、51/52/53号鉄塔がセットになった案内になっています。

52号鉄塔の建つ尾根は都県境の稜線から派生する尾根のほぼ中間点です。この尾根は下部で広がっており、どこからでも登れそうです。とは言うものの斜面はけっこう急です。今回はこの案内杭のところから、踏み跡を正確に辿ることなくほぼ直上しました。実際は少し電光状に登っているのかも知れませんが、踏み跡が薄くてわかりませんでした。標高差約150mの急斜面で一汗かけば52号鉄塔が見えてきます。

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51/52/53号がセットになったの案内杭

51号は沢の対岸を登れ。

52号はこの先へ。

53号は戻れと読める

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52号鉄塔

向こうの尾根に51号鉄塔が見える

51号鉄塔の案内杭

51号鉄塔は有間山稜にある鉄塔です。上の51/52/53号鉄塔案内杭にあるように、一工場沢から登ることもあるようです。また、52号鉄塔の近くには尾根を更に登って51号に至るようにも案内されています。このため、沢から直接51号鉄塔を巡視する場合と、52号鉄塔の次に尾根伝いに51号を巡視する場合もあるようです。

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52号鉄塔の近くにある51号鉄塔への案内杭

向こうの尾根に51号鉄塔が見える

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有間尾根の途中にある

51号、52号への案内杭(左)

50号への案内杭(右)

51号鉄塔へは尾根の先へ

52号鉄塔は左下へ木段を降りる

50号へは右斜め下への道形がある

以上、各鉄塔への入り口を予想してみました。巡視路がどのように付いているかは実際に鉄塔までを歩いてみないと分かりませんし、歩いてみても踏み跡が消えていて正確には分からない場合もあります。

近年ドローンやヘリでの巡視も行われるようですし、案内杭があっても、実際には何年も使われていない巡視路もあるようです。また尾根伝いか、沢から登るかなど何系統かある場合もあり、一方が見捨てられるような場合も考えられます。

いずれにしても、バリエーションルートを歩く登山者にとっては、巡視路の存在は心強いものです。つまり、どこをどう登るかを考える場合、巡視路の存在は、人が登れる比較的安全な場所があるということを保証(言い過ぎか?)してくれるからです。

(​雅熊)