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平ヶ岳から大水上山 国境稜線を行く 1988年(昭和63年)7月28日から8月1日 2名

投稿日 2009年07月29日

平ヶ岳から大水上山間 国境稜線ルートです。
古い記録ですので、現状をよく確認してから入山してください。

 

あこがれの平ヶ岳に登り、そのまま上越国境稜線を大水上山まで(北上)辿りました。この山域は利根川の源流部であり、もっとも山深い地域と言えると思います。左が群馬県、右が新潟県です。群馬県側は利根川。新潟県側は只見川で、文字通り分水嶺です。にせ藤原山頂でテン泊(テントで野営)しましたが、人工的な明かりはまったく見えませんでした。とにかく水が無い山行となり、藤原山付近では、喉がカラカラで、渇く唇を何度も舐めたため、唇にチーズ状のものが付着し、10分登っては10分休憩を繰り返し、やっと大水上山の雪渓までたどり着きました。雪渓の雪(あまりきれいではない)を、がぶがぶと食べあさりました。稜線を歩いているとき、突然自衛隊の戦闘機でしょうか1機現れ、われわれの頭上を轟音とともに通過し、稜線を乗り越える形で新潟県側の谷筋をスレスレの超低空飛行で降りていき、やがて飛び去りました。何の意味があったのでしょうか。この年は梅雨明けが遅れ、8月1日にやっと明けたことをラジオで知りましたが、天気はまずまずだったと記憶しています。

 

国境稜線は、谷川岳の白毛門から巻機山、大水上山のコースもあります。(別途紹介予定)
平ヶ岳から至仏山間のコース(一部が国境稜線)も興味のあるところです。

 

1988年(昭和63年)7月28日から8月1日 2名

 

ルート
奥只見湖 奥只見ダム船着場->尾瀬口->平ヶ岳登山口->尾根上で泊->たまご石->平ヶ岳2140m->剣ヶ倉山1998m->滝ヶ倉山1716m->にせ藤原山1750m(山頂泊)->藤原山->大水上山->丹後山1809m 避難小屋泊->十字峡へ下山

平ヶ岳から大水上山2.jpg
平ヶ岳から大水上山1.png

●とにかく水が無い。稜線上に池とうはあるが、水は赤褐色でそのままでは飲めません。無雪期の場合、水は十分持参することをお勧めします。大水上山 利根川源頭の雪渓にたどり着くまで水はありません。

 

●滝ヶ倉山付近の稜線は少しやせています。

 

●国境稜線上は全コース踏跡程度です。部分的にほとんど踏跡が無いところもあります。その場合動物的本能でコースを辿ります。稜線を忠実に辿っている限り、猛烈な藪漕ぎなど歩きにくい箇所はありません。もし藪漕ぎが始まったり、方向的におかしい場合は、すぐに戻るほうがよいでしょう。晴れていれば越後沢山の三角ピークが方向確認のよい目印となります。

 

●にせ藤原山山頂(三角点あり)にはテント一張り分のスペースがあります。ただし雷が接近している場合はきわめて危険です。

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奥只見ダム船着場(昭和63年当時)

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平ヶ岳を望む(たまご石手前の木道から

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たまご石にて(池とうの向こうは国境稜線 右は剣ヶ倉山)

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平ヶ岳付近から剣ヶ倉山

 120mのナメを快適に登る

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滝ヶ倉山への稜線

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滝ヶ倉山付近からにせ藤原山

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にせ藤原山から藤原山 その奥遠くに越後駒ヶ岳 左に兎岳 その背後に中ノ岳

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にせ藤倉山から剣ヶ倉山 その左に平ヶ岳

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にせ藤原山から越後沢山 その背後に下津川山

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にせ藤原山から丹後山

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 にせ藤原山から大水上山

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藤原山と兎岳

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 丹後山避難小屋にて

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丹後山からにせ藤原山方面 国境稜線を望む

 

参考資料:「奥利根の山と谷」小泉共司著 白山書房 ただし積雪期です。

 

(熊五郎)

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