並四コイルを巻いてみました

投稿日 2019/07/05

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プラスチックパイプを旋盤で外径32mmに削り

オクタルベースを付けた自作プラグインボビン

 

並四ラジオを作ってみたくなり、並四コイルを自作してみました。

 

並四ラジオは再生式ラジオとも言いますが必要な部品点数が少ないため、ジャンク箱をかき混ぜればすぐに作り始めることができます。

 

ただ、性能を決める並四コイルは手持ちがありません。ときおりオークションなどで見受けられますが、高価ですので、この際自作してみることにしました。

 

昔からあるトリオの並四コイルなどは外径25mmのボビンに線径0.16mmという細い線で巻いてありますが、今回は将来短波の受信にも対応できるようプラグイン・ボビンに巻くことにしました。ただし、プラグイン・ボビン自体も入手性は悪い(殆ど無理)ので、自作することにしました。

 

昔のプラグイン・ボビンは外径32mmですので、ホームセンターなどにあるプラスチックパイプを旋盤で削って32mmになるよう加工しました。ベースは8ピンのオクタル・ベースのプラグです。オクタル・ベースのソケットは安く流通しています。

 

古い雑誌記事などの短波用のオートダイン受信機の作例などには32mmのプラグイン・コイル用のコイルデータが掲載されているので後々便利です。今回は中波のAM放送用の並四コイルを巻きました。

 

線の太さは、0.16mmでは細くて巻きにくい(キンクが発生しやすく切れやすい)ので0.29mmのポリウレタン線を使いました。

 

今回はプレート再生用として作りました。

並四コイル2.jpg

外径 32mm 並四コイルデータ

プレート再生用

このデータでよい結果が得られていますが、最良値とは限りません

とくに再生コイルの巻き方や位置は改善の余地があります

A:アンテナ G:グリッド M: 再生VC P:プレート E: アース

巻きはすべて同じ方向

再生コイルは同調コイルの上部に重ね巻きしてもOKでした

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自作並四コイル

外径32mm 8ピン オクタルベースのプラグイン式

 

コイルデータは図のようになりました。32mmの並四コイルの製作例が見当たらないので最初はカットアンドトライとなりました。

 

バリコンの容量は最大で430PFですので、この容量で530KHz(放送バンドの最下端)に共振するコイルのインダクタンスは、210μHと計算できますが、最終的に110回巻きで257μHになりましたが良好に受信できています。バリコンの浮遊容量や配線の影響などで代わってきますが、バリコンの羽が10%ほど抜けた位置で594KHzのNHK第一放送(関東の場合)が受信できたのでOKとしました。

並四コイル4.JPG

同調コイルのインダクタンス

LCRメータで257μHと出た

257μHで594KHzに共振するのは280PF

 

いろいろ巻き方はあると思いますが、図のように同調コイルを中央にして、下にアンテナコイル。上に再生コイルを配置しました。ボビンの長さの制限であまり余裕がないので、間隔は3mm程度になってしまいましたが。同調コイルとアンテナコイルの間隔を離すと感度が低下するが選択度が上がり、逆に近づけると感度は上がるが選択度が悪くなるようです。AM放送波は十分離れてますので感度重視でよいかと思います。(当局のような田舎の場合など)

 

再生コイルと同調コイルの距離は性能を決める重要な要素で、再生のかかり具合に影響します。今回3mmにせざるを得なかったのですが、離すか近づける、または同調コイルに重ね巻きするとかでどのように変わるか実験しても面白いかと思います。

並四コイル5.JPG

ジャンク箱の部品で作った並四ラジオ

コイルは自作プラグイン式並四コイル

空きスペースは高一を追加するためのスペース

回路は一般的な0-V-2

とてもクリアな受信音

 

並四ラジオの回路は一般的なものですが、音量調節がほしかったので三極管の電圧増幅を一段入れました。再生検波(6BD6) - 低周波電圧増幅(6AV6) - 電力増幅(6AR5)の三球構成で、電源の整流はダイオードにしています。いわゆる0-V-2です。写真の空きスペースは、高一(高周波増幅一段)を追加して1-V-2にするためのものです。

 

結果は上々で、さすが再生ラジオ! クリアな音で鳴っています。あまりにクリアな音なのでスーパーラジオは不要とも思えてきます。アンテナはFMラジオ用の簡易T型室内アンテナです。この辺りは田舎で民間放送の電波が弱いので同調し難いのが難点です。

 

このボビンを使って短波用のコイルも巻いてみたいと思います。

 

 

 

 

(JF1VRR)