![](https://static.wixstatic.com/media/b64c90_2f7b3486833d40d5b64ce74cab7624dc~mv2.jpg/v1/fill/w_288,h_216,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/b64c90_2f7b3486833d40d5b64ce74cab7624dc~mv2.jpg)
![PL-7S_01.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b64c90_5c150ecbe2874d288265f3363a4c84dc~mv2.jpg/v1/fill/w_600,h_378,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/PL-7S_01.jpg)
ミズホ通信 40mバンド 10Wリニアアップ PL-7Sの定格
ミズホ通信のピコシリーズ用リニアアップを作ってみました。今回作ったのは40mバンド(7MHz帯) のPL-7Sです。定格にあるように2W入力で10Wが得られるリニアアンプです。ケースを含む完全バラキット。いわゆるローズキットです。
PLシリーズはピコシリーズに合わせて各バンドのモデルが用意されています。当局は6mバンド(50MHz帯)のピコ6(X-6S)とPL-6Sを所有しており、若い頃に移動運用などで使用していました。いずれも同じ回路、同じパワートランジスタ、同じ基板で設計されているため、コイルやコンデンサーの定数を変えるだけで、各バンドに対応するようになっています。丁寧な製作マニュアルも付いているので、製作はそんなにハードルの高いものではありません。
![PL-6S_04.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b64c90_ec22123fa2084407a82f2718d446045e~mv2.jpg/v1/fill/w_600,h_450,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/PL-6S_04.jpg)
基板と基板に搭載する部品
アンテナコネクタ、電源スイッチ、LEDなど
コイル類は7MHz用に巻いてある
今回作るPL-7Sは以前一度組み立てたものをバラしたものです。基板は新品ですが、これは昔ハムフェアの会場で、ミズホ通信の社長さん 高田継男さんから直接購入したものです。PLシリーズは基板が共通なので、PL-7S用という訳ではありません。コイルはすでに製作マニュアル通りに巻いてあります。
![PL-7S_02.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b64c90_997714e5c1414fa1a0db6ee9a5a5784c~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_78,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/PL-7S_02.jpg)
PLシリーズリニアアンプの回路
パワートランジスタは2SC1945
回路は一般的なリニアアンプです。パワートランジスタの前後にインピーダンス・マッチング回路。アンテナ側にフィルター、バイアス回路、送受切り替えのリレー回路等です。他、送信インジケータのLEDや、ピコ本体に9.5Vを供給する電源も搭載しています。なお、電源は13.8Vです。受信アンプはありませんが、簡単な回路なら組み込みは可能です。7808を使用したバイアス用の電源回路は、7808にダイオード2つの下駄を履かせて9.5Vを得ています。これが2SC1945のバイアス電源となり、同時に外部に引き出されてピコの電源となります。
使用しているパワートランジスタの2SC1945は三菱のRF パワートランジスタで12V 27MHz 14Wとなっています。つまりCB用の石ですが、PLシリーズでは50MHzのPL-6Sでも2SC1945を使っています。
PLシリーズの送受信切り換え回路は、入力ラインにDCを印加する方法です。キャリア信号を検出する方法ではありません。親機にピコシリーズを使えば問題ありませんが、別の送信機を付ける場合は、注意が必要です。
![PL-7S_03.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b64c90_6193aaba8d15404ca54327b488fa2aba~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_77,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/PL-7S_03.jpg)
PLシリーズリニアアンプの実体配線図
基板はパターンのみでスルーホールは無い
銅箔パターンに直接配線していく
パワートランジスタとレギュレーターICをアルミシャシに放熱するための穴が開いている
配線は基板の銅箔パターンに直接はんだ付けして行います。1S1555はパワートランジスタと熱結合するようにリードを短く切って接近させます。基板には部品番号と取付位置を示すシルク印刷があるので、ついついそれを見てどんどん部品を取り付けたくなりますが、特にジャンパー線を忘れがちなので要注意です。
PL-7Sはトロイダルコアのコイルが大きいので少し窮屈な気がします。330pFは180pFと150pFをパラにして使います。
![PL-7S_04.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b64c90_07ac2eb295b7442fb54f35d2c7e66751~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_81,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/PL-7S_04.jpg)
実装済みの基板
レギュレーター7808、パワートランジスタ2SC1945、配線は
基板をケースに取り付けてから行う
基板の実装が終わったので、ケースに組み込みます。この時、パワートランジスタの2SC1945とレギュレーターIC(7808)をケースにねじ止めし、基板にはんだ付けします。2SC1945はフィンがエミッタですので、絶縁する必要はありませんが、7808は付属の絶縁マイカで絶縁しなければなりません。パワーと送信インジケーターのLEDをフロントパネルの穴に合わせて取り付けます。
![PL-7S_05.jpg](https://static.wixstatic.com/media/b64c90_9daada2f2d7f444d95d9a84b3169e182~mv2.jpg/v1/fill/w_108,h_81,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/PL-7S_05.jpg)
実装を終了したPL-7S
調整は各部電圧の確認、アイドリング電流の調整、LC回路のマッチング調整だけです。テスターと簡単なパワー計があればできます。ダミーロードとパワー計、2Wを送信できる7MHZのリグを用意します。当局はピコ7を所有していないので、TS-670でパワーを絞って使用しました。あらかじめ2W程度になるよう、パワーを絞っておきます。PL-7Sの送受信切り換え回路はDC印加方式ですので、入力ラインにDC 0.7Vくらいを印加しないと送信に切り替わりません。TS-670は印加できないので、仮付けで印加回路が必要ですが、今回は実験なので回路のCH1の後(Q1のベース)に5Vを抵抗で分圧(2.4KΩ + 390Ω)して0.7Vを印加しました。
各部電圧の確認は回路図の下に書かれている受信時と送信時の各部の電圧を確認します。
アイドリング電流の調整は回路のA-B間のジャンパーをカットして電流計を入れ、コレクタ電流を測ります。150mAになるようにベース・バイアス電圧をVR1を回して調整します。
LC回路のマッチング調整は、各トリマーを最大パワーに合わせるだけです。
調整は各部電圧の確認、アイドリング電流の調整、LC回路のマッチング調整だけです。テスターと簡単なパワー計があればできます。ダミーロードとパワー計、2Wを送信できる7MHZのリグを用意します。当局はピコ7を所有していないので、TS-670でパワーを絞って使用しました。あらかじめ2W程度になるよう、パワーを絞っておきます。PL-7Sの送受信切り換え回路はDC印加方式ですので、入力ラインにDC 9Vくらいを印加しないと送信に切り替わりません。TS-670は印加できないので、仮付けで印加回路を使えました。といっても、471(47μ)Hのインダクタを通して9Vを加えるだけです。
各部電圧の確認は回路図の下に書かれている受信時と送信時の各部の電圧を確認します。
アイドリング電流の調整は回路のA-B間のジャンパーをカットして電流計を入れ、コレクタ電流を測ります。150mAになるようにベース・バイアス電圧をVR1を回して調整します。
LC回路のマッチング調整は、各トリマーを最大パワーに合わせるだけです。