三波川帯の緑泥片岩

投稿日 2020年02月16日

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緑泥片岩

秩父の青石と呼ばれる「緑泥片岩」です。奥武蔵や秩父の長瀞、親鼻などの地域、御荷鉾山の麓などを散策すると沢筋でよく見られる緑色の石です。

 

表面はのっぺりな光沢ではなく目の細かいザラザラ感があります。緑色といっても羽二重餅の表面のような、なんともいえない光沢もあります。

 

板状に割れやすく、加工しやすいので昔から石の塔婆や板碑に使われて来ました。この緑泥片岩を使った塔婆を青石塔婆といいます。関東で残存する塔婆のほとんどは。秩父の緑泥片岩を使った青石塔婆です。寺の境内などでよく見かけます。

この「緑泥片岩」は三波川帯という変成帯に沿って分布しているようで、秩父で地表に顔を出しているほかは、近畿や四国の中央構造線にそって分布しているようです。色と見た目が特徴的なので、すぐそれと分かります。路頭全体が緑泥片岩の崖だったり、沢床に緑色の石がゴロゴロしていたりと。一目瞭然です。

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慈光寺の参道にある青石塔婆群

​鎌倉時代から室町時代にかけての塔婆

 

「緑泥片岩」はわりと身近にある石で、昔から青石塔婆に使われているほかは、句碑などの石碑でも使われているようです。やはり見た目が美しいからでしょう。ほかには、りっぱな家の庭でおおきな緑泥片岩を見ることがあります。これは三波石という高級石材です。板状のものは飛び石に使ったり壁にはめ込んだりすることもあるようです。

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(熊五郎)