八ヶ岳 横岳・赤岳周回 2019年10月05,06日 晴れ時々曇り 3名

投稿日 2019年10月16日

久しぶりの八ヶ岳。山を始めると誰でも憧れる八ヶ岳。そのこじんまりとした山域。山懐深くに、そして稜線の要所要所に山小屋が建てられて、オールシーズン登山客でにぎわう。そんな八ヶ岳に私も山を始めた頃、住んでいた東京圏から通った訳だが、八ヶ岳は今でも青空を背景にしてその姿を変えずに、多少老骨化した私を再び迎えてくれた。

この八ヶ岳の主要部とも言える横岳と赤岳の周回は数年前から計画していたが、夏の天候不順、秋の台風。はたまた早くの冷え込みでタイミングを逸っしたりと、なかなか決行できなかった。そんな待望の八ヶ岳に今回やっといつもの3人で入れたわけである。

今回とったルートは赤岳鉱泉を基点に時計回りに、赤岩ノ頭、硫黄岳、横岳、赤岳の順に主稜線の各ピークを登って、文三郎新道を下って行者小屋から赤岳鉱泉に戻る約9kmの周回ルートである。​

赤岳鉱泉や行者小屋は八ヶ岳の山懐深く、その位置はすでに主稜線直下、横岳と赤岳の西壁に刻まれた多くの沢やルンゼなどの水を集めた北沢と南沢が上流部に作った小平地に在る。バスやマイカーはそこより7km以上も手前の美濃戸口まで(オフロード用の車ならもっと近い美濃戸山荘付近まで入れる)で、北沢と南沢は合流して柳川と名を変えて流れている。われわれも車を美濃戸口の有料駐車場に置いて、赤岳鉱泉までの7.2kmの林道と山道を歩いた。これはどうしようもない行き帰りのアプローチであるが、他の山に比べれば大したことは無い。

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八ヶ岳主要部 美濃戸口から入山し翌赤岳鉱泉を基点に時計回りに周回

赤実線:歩行GPS軌跡

(国土地理院電子国土地図に情報追加)

 

通過時刻:

一日目

美濃戸口駐車場 10:43

美濃戸山荘(北沢・南沢分岐) 11:55

赤岳鉱泉(キャンプ指定地) 14:16

二日目

赤岳鉱泉(キャンプ指定地) 6:00

ジョウゴ沢 6:17

赤岩ノ頭 7:41

硫黄岳 8:14

硫黄岳山荘 8:30

横岳 奥ノ院 9:38

三叉峰 10:00

二十三夜峰 10:44

地蔵の頭 10:51

赤岳展望荘 10:55

赤岳山頂 11:55 (昼食)

文三郎新道下降点 12:39

行者小屋 13:40

中山乗越 13:59

赤岳鉱泉 14;45

美濃戸口 17:24

所要時間:

一日目 3.5時間

二日目 11.5時間

 

歩行距離:

美濃戸口 - 赤岳鉱泉 7.2km x 2 

​赤岳鉱泉から時計回り横岳・赤岳周回 9km

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​美濃戸山荘付近から眺める阿弥陀岳

美濃戸口に車を置いて歩き始め、1時間ほど砂利の林道を歩くと美濃戸山荘に着く。そこで初めて目に飛び込んでくるのが阿弥陀岳だ。そこから見た阿弥陀岳はちょうど登山道のある御小屋尾根が見えていて、頂上直下の登山道らしき道形が見えているようだ。

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北沢から見た横岳の西壁

大同心と小同心が見えている

美濃戸山荘の先で道は北沢と南沢に別れる。我々は赤岳鉱泉に向かうため北沢の道に入った。しばらく林道が続くが、やがて橋を渡って左岸に移り山道に入る。幾度か橋で右岸になったり左岸になったりしながら歩きやすい山道を辿る。やがて見えてくるのが横岳の西壁だ。大同心と小同心の岩塔が目立つ。赤岳鉱泉はもうすぐだ。

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少し硫黄岳寄りから赤岩ノ頭(這松のピーク)を見下ろす。

このように白砂のザレ場がある。

​背景の山は左が赤岳、中央が中岳、右が阿弥陀岳

赤岳鉱泉でテントを張って一夜過ごす。辺りは暗闇になり騒がしかった小屋の周りも静かになった。近くで話し声が聞こえるが、やがてそれも止んで就寝の時間になる。山のキャンプサイトでは大声を出したり騒いだりする者は居ない。翌朝テントを設営したまま行動装備だけで出発する。ジョウゴ沢を渡って赤岩ノ頭から硫黄岳、横岳、赤岳と八ヶ岳の主要部の稜線を歩き、文三郎新道を下って行者小屋から赤岳鉱泉に戻ってくる予定だ。赤岳鉱泉から約400mの高度差を登って赤岩ノ頭に登り着く。赤岳と阿弥陀岳が迎えてくれた。

​関連記事:八ヶ岳 赤岩ノ頭 今と昔

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硫黄岳ふきんから八ヶ岳の主要部

左に横岳の大同心と小同心 右奥に赤岳、中岳、阿弥陀岳

中岳の右肩奥に権現岳がちょっと顔を出している

赤岩ノ頭から硫黄岳に登ってきた。硫黄岳は爆裂火口壁がむき出しだが稜線の道は緩やかに横岳へと向かう。まず点々と立つケルンに導かれて硫黄岳山荘へと急ぐ。ここに来て少し腹具合が悪くこのままでは横岳を越せない。硫黄岳山荘のきれいなトイレを借りて一安心。

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​横岳の二十三夜峰付近

​ガスの中に見えている岩塔が二十三夜峰

硫黄岳山荘を過ぎると横岳が始まる。奥ノ院のピークに横岳山頂の看板がある。いくつかのクサリと梯子を通過しながら、三叉峰、石尊峰、日ノ岳、二十三夜峰と越えていく。八ヶ岳で最も面白いところだ。二十三夜峰は高さ20mくらいの岩塔だ。基部の小さな石碑に二十三夜と書いてある。やがて道標の根元でお地蔵様がにっこり微笑んでいる(ように見える)。地蔵尾根の下降点だ。そこから程なくで赤岳展望荘。昔は赤岳石室と呼んだのだ小屋だ。

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​赤岳山頂 標高2899.36m

三角点のある南側のピークから北側ピークの赤岳頂上山荘を振り返る

赤岳展望荘から赤岳山頂を目指す。八ヶ岳では急登といわれる傾斜35度を超える急登だ。40分くらいの辛抱だ。登り終えるとひょっこり小屋の前に出る。赤岳頂上山荘だ。山頂には神がおわすというが、山頂にある小屋もめずらしい。若い頃この小屋の発電機の部屋をのぞいてみたことがあるが、隙間の下は絶壁の空間だったのを思い出す。山頂はいつものように大勢でにぎわっていた。

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​行者小屋からの赤岳西壁

​右肩から文三郎新道がうっすら下っているのが見える

赤岳山頂からは少しキレット小屋側に下る。少しで文三郎新道への道を分けるので入る。岩だらけの斜面にところどころクサリが付けられている。やがて小岩のガレ場になるとぽつんと文三郎新道の下降点の道標が立っている。文三郎新道は急な道だが上部はほとんど階段になっている。どんどん高度を下げると森林限界が終わって樹林に入る。中岳道を分けてヘリポートを見ると行者小屋だ。運よくガスが切れて横岳から赤岳の稜線が真近に見えている。一休みのあと中山乗越を超えて赤岳鉱泉に戻り、テントを撤収して美濃戸に戻った。

​関連記事:八ヶ岳 行者小屋からの横岳西壁と赤岳

​(熊五郎)