秩父路50年 清水武甲                                                                                                     投稿日2019年01月13日

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新潮社 清水武甲 千嶋 壽著 「秩父路50年」

1986年3月25日発行

 

秩父で生まれた写真家、清水武甲。

 

武甲というのは本名のようで、父親は写真館をしていたようだ。小さいころから写真館を継がされ、おのずと写真に興味を持ち、秩父の人として一生秩父の風土を撮り続けた人。武甲と名づけられ、その使命をもって生まれたか。

 

数々の写真集を出したが、そのほとんどは今でも高価で手が出ない。そんな中でこの「秩父路50年」は安価で入手しやすい。

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見開きの武甲山の写真

昭和21年ごろ撮影とある

削られる前の姿だ

同じ頃と思われる写真が秩父市荒川贄川の「そば福」にもある

 

この本をパラパラっとめくって単なる秩父の風景写真集と見るか、武甲の秩父への思いを感じるかは人それぞれだが、秩父の山に登る私にとっては、けっして手放せない本である。

 

秩父は盆地である。周囲は山で囲まれている。外との交流は峠を越えて行われた。秩父銘仙や絹糸、炭、蒟蒻などの産品が峠を越えて運び出された。米などは馬で峠を越えて運び込まれた。関東や信濃の巡礼者は峠を越えて三峰や秩父札所に詣でた。秩父困民党という歴史が示すように、昔から貧しかったこの土地の人々は焼畑をし斜面を耕して細々と生きてきた。そんな貧しさの中でも各山里では鎮守様に捧げる祭りが行われてきた。そんな人の営みを盆地の南側に聳える武甲山は見つめてきたのである。

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浦山の布洗い

今はダム湖の底だろうか

 

秩父札所の巡礼旅は、武甲山を秩父盆地からさまざまな角度で拝む旅であるとも言う。正に、秩父に暮らす人は朝な夕なに武甲山を見上げて暮らしてきたのである。そんな武甲山の石灰採掘で削られる前の姿(昭和21年頃)がこの本の見開きを飾っている。

 

目次

神の山 武甲山

秩父を囲む峠

耕地のくらし

秩父往還

 

秩父路50年(千嶋 壽)

 

秩父夜祭

秩父歳時記

 

秩父観光fガイドブック

秩父三十四ヵ所案内

秩父を訪ねる人のために

 

秩父戦中の記録

 

私の五十年(清水武甲)

 

写真と解説は清水武甲

 

 

 

 

「峠は秩父の心です」 武甲   歌碑は定峰集落にある。

 

 

 

 

(熊五郎)

コメント(2)

  • 秩父に住む人にとって武甲山は心の古里なのでしょうか。この山の目の前にすんで、いつも秩父宮四季を発信してくださっていたブロ友さん亡くなって何年たったかしら。この山を見るたびに思い出します。 (agewisdom) 2019/1/13(日) 午後 0:27

  • > agewisdomさん 毎日武甲山を見て暮らされたのでしょうね。地元の方であれば思い入れは強かったのではないでしょうか。(熊五郎)  2019/1/13(日) 午後 5:37