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天狗岳で見かけたテングタケ                                                                            投稿日 2018年09月03日

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テングタケ

八ヶ岳の天狗岳の麓 唐沢鉱泉付近にて 2018年8月30日

三段階で成長の様子がよくわかる

 

先日(8月30日)の八ヶ岳 天狗岳の登山は雨後の晴れ間を狙って行ったつもりだが、山は雲をかぶってあまりよい天気ではなかった。

 

山では晴れてほしいものだが、この季節、曇りや雨の場合は、キノコに出会える確率が高くなるというよい面もある。

 

特に今回のように雨後の曇りの日。湿った林床からにょきにょきキノコが顔を出す。以前、秩父の熊倉山でベニテングタケを見つけた時もそうだった。(参考記事:有名な毒キノコをふたつ)

 

今回登ったのは八ヶ岳の天狗岳。唐沢鉱泉から西天狗に登り、東天狗、中山峠、黒百合平、唐沢鉱泉と、ぐるっと一周してきた。その最後の唐沢鉱泉手前の樹林の中。登山道脇に出ていたのだ。まさしく天狗岳のテングタケだ!

 

このテングタケ(イボテングタケかも知れない)はベニテングタケの親戚であろうが、色はベンテングタケのように鮮やかではなく、やや光沢のある茶色をしている。テングタケ特有の傘の部分にピーナッツの破片をちりばめたような愛らしい姿はかわらない。このテングタケはまだ傘が開ききらない状態だが、すでにピーナッツ破片がよくわかる。

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発生当初のテングタケ

 

このピーナッツ破片(一般的にはイボという)はどうやってできたのかというと、発生当初、笠の部分が白いカバーで覆われており、笠がカバーを破って膨らんでくるものだから、カバーの破片が点々と残るのだ。カバーを破る前は、二枚目の写真のように、イボイボの訳のわからないものが顔を出しているように見える。一枚目の写真は笠が膨らんでいく様子が三段階で見られて面白い。

 

いうまでもなくテングタケは毒キノコ。イボテン酸という毒素らしい。写真のテングタケは出たばかりでまだ痛んでいないが、キノコのほとんどは笠が開ききる頃には何者かに食われた跡がある。完全なものはなかなか見つからない。キノコを見るとすべて潰して歩く人もいるようだが、そんなことをしないでささやかな命を祝ってあげたいものだ。

 

 

 

 

(熊五郎)

コメント(2)

  • デザイン的には可愛いですね。でも毒キノコは怖いなあ。 (agewisdom) 2018/9/3(月) 午前 7:18

  • > agewisdomさん 美しいものには毒があるってとこでしょうか。(熊五郎) 2018/9/3(月) 午前 7:31

     

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