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鉄鉆雲                                                                                   投稿日 2018年08月16日

20180803_中央ア26.jpg

中央アルプス 木曽頂上山荘前から

東の南アルプス方向に出た鉄鉆雲

 

鉄鉆雲(かなとこぐも)はかみなり雲(積乱雲)が、鉄鉆(または金床)のような形になったものを言う。

 

かみなり雲は夏によく見かける。数ある雲の種類の中で、あれがかみなり雲だとはっきり判別できる雲だ。もくもくとわき上がった雲は、地上から見上げるとさまざまな形に見えるが、なかなか全体が把握しにくい。その点、高山に登ると、かみなり雲を真横から見ることになるため、その形がよくわかる。

 

かみなり雲は対流圏で成長するが、高く成長したかみなり雲は上空約10Kmより上の成層圏に入ることができず、天井を這う煙のように横に広がる。それが時には鉄鉆に見える訳だ。(鉄鉆とは鍛冶や金属加工に用いる鉄等でできた工作台のことで、特異な形をしている。)

 

しかしネットで調べても、雲の図鑑で調べてもなかなか形のよい鉄鉆雲の写真にはお目にかかれないが、先日登った中央アルプスで、鉄鉆雲らしい鉄鉆雲が出たのだ。

 

写真は中央アルプスから見て南アルプス方向(東方向)に出現した鉄鉆雲で、成層圏の底を這うように横に広がった姿が鍛冶屋などで使われる鉄鉆に似ている。

 

あの雄大なかみなり雲も、いくら大きく高くなろうとしても、どうにもならない現実があるのが面白い。

 

 

 

 

(熊五郎)

 

 

コメント(2)

  • 本当に上は真っ平らですねえ。面白い。曇って見ていて飽きませんね。(agewisdom) 2018/8/16(木) 午前 11:22

  • > agewisdomさん いつもコメントありがとうございます。今年日本各所では雷が頻発してますが、関東はやや少なめですね。助かりますが、雨が降らないので困ります。(熊五郎) 2018/8/16(木) 午前 11:49

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