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天を突きさす岩頭 碧岩、大岩 2016年05月28日 うす曇りのち晴れ 3名

投稿日 2016年05月29日

 

 

五月も終わりの28日。この時期の山屋は入梅前になんとか山に入ろうと、天気予報とにらめっこ。少しでも好天の可能性があれば、すぐ行動開始です。

 

今回は群馬県南牧村いわゆる西上州の最奥にある岩頭、碧岩(みどりいわ)と大岩に登りました。おなじみのメンバー熊谷のYさん、Aさんと3人です。

20160528_碧岩大岩00.jpg

(画像を一度左クリックし、次に右クリックして新しいタブで画像を開いて拡大してご覧ください)

熊倉の駐車場から三段の滝、碧岩、大岩ルート

小平地から碧岩基部への尾根のルートと

大岩分岐の手前の鞍部に出る沢筋のルートがある

(国土地理院電子国土地図をカシミール3Dでカットし情報追加)

 

通過時刻

熊倉の駐車場 7:57

三段の滝下 8:38 - 8:45

三段の滝上 9:02

二子岩分岐 9:09

小平地 9:22

大岩分岐手前の鞍部 9:56

大岩分岐 10:14

碧岩基部 10:20

碧岩頂上 10:38 - 10:50

碧岩基部 11:10

大岩分岐 11:16

砥沢分岐 11:23

岩稜帯基部 11:35

大岩 11:44 - (昼食) - 12:12

大岩分岐 12:36

碧岩基部下降点 12:40

小平地 13:07

三段の滝下 13:47

熊倉の駐車場 14:12

 

関連記事: 西上州 碧岩からの展望

20160528_碧岩大岩01.jpg

熊倉の駐車場

5、6台駐車可 トイレあり

 

 

ニョキニョキと大小の岩頭を秘める南牧奥部の熊倉あたり。その中でひときわ目立つのが碧岩、大岩です。六車(むぐるま)や砥沢(とざわ)あたりからそれとわかるトンガリが天を突きさしています。

20160528_碧岩大岩02.jpg

なかなかの美渓

三段の滝までの道はよく整備されている

木の渡し梯子、金属製の橋、梯子など

 

岩頭という呼び方は、あの佐藤 節(みさお)さんにならってのことですが、岩塔というには大きく、岩峰というには小さい、このあたりのトンガリにちょうどよい呼び方ではないかと思っています。

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名瀑 三段の滝 50mはあろうか

石祠、ベンチがある

道は滝の右側を登り二段目の上に近付き、更に登って再び落ち口へ

 

ところでこの碧岩と大岩。碧岩は20m二段の岩場を、大岩は数100mを見下ろす木も生えない岩稜帯を秘めてます。Yさんが夢にまで見た憧れの岩頭です。私は15年前に登ってますので、今回は二回目です。

20160528_碧岩大岩04.jpg

登山道途中から三段の滝下部

 

車を下仁田から南牧村へ向け、雨沢、六車、砥沢を通過。羽根沢、勧能、熊倉へと入ります。途中の「蝉の渓谷」は景勝。県道ですが、民家の軒先をかすめるような道。つぎつぎと小さな集落が過ぎてゆきます。ほとんど平坦地のないこのあたりに、肩を寄せ合うように民家が並んでいます。

20160528_碧岩大岩05.jpg

二子岩への分岐

ここは左上に登ってゆく

側の大岩を回り込む

 

道が右にカーブして突然現れる駐車場は水利施設と小さなゲートボールのグランドの横にあり、車は5、6台とめられるでしょうか。トイレもあり、きれいな水が引かれています。

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小平地

左の少し上で道が分岐

左側の急斜面から尾根のルートをとるか

真っすぐは沢筋のルートをとる

ただし尾根のルートは取りつき点が分かりにくい

我々は下山に尾根ルートをとった

 

碧岩と大岩は隣接しているためセットで登るのが普通です。ルートの途中に名瀑「三段の滝」があり、滝を見るために訪れる人も多いようです。一見の価値ある名瀑です。

20160528_碧岩大岩07.jpg

大岩分岐

右に進めば大岩、左へ碧岩

 

我々は名瀑を経て、まず碧岩に登り、西上州最奥、群馬と長野の県境の山々を堪能。そのあと大岩に登って碧岩を見返しながら昼食としました。この山は登山口がひとつですので、往路を戻りますが、上部の碧岩と大岩を結ぶ鞍部に出る道は二つあり小平地(仮称)で分岐しています。

20160528_碧岩大岩08.jpg

碧岩、二段の岩場の下段

20160528_碧岩大岩09.jpg

碧岩、二段の岩場の上段

 

 

滝の上を先に進むと、途中で二子岩方面を示す道標がり、一段上がって小平地に至れば再び道標があります。この小平地が鞍部への二本の道(小尾根のルートと沢筋のルート)の分岐点です。小尾根のルートは小平地から左上に登って碧岩の基部に出ます。尾根に乗るまでが踏み跡のはっきりしない急斜面であるため、登り口が分かりにくくなっています。沢筋のルートは大岩への分岐のさらに右側に出る道です。まっすぐのよく踏まれた道なので、自然にこちらに誘導されると思います。ただし全体的に滑りやすい急登です。

20160528_碧岩大岩11.jpg

碧岩登り途中(岩場の上)からの大岩

お隣にニョッキリ

 

碧岩の岩場は岩頭全体の下部にあり、上下二段計20mくらいの岩場です。ロープがかけられているため問題なく通過できますが、古いロープもあるため注意が必要です。下段には古いロープに加え、新しい太いロープがかけられています。冷静にスタンスを取りながら登れば問題ありません。上段はちょっと頼りない木にロープがかけられているため、強く頼るのは避けたほうがよさそうです。岩場を通過すると、上は傾斜があるものの灌木の中を抜ける道となり、少し西寄りの頂に飛び出ます。基部から20分ほどです。

20160528_碧岩大岩13.jpg

大岩の岩稜帯

 

大岩へは、すこし戻って小ピーク(道標あり)から分岐している踏み跡を辿ってゆくと岩稜帯となってそのまま大岩に突きあげます。岩稜の左は数100m落ちているので慎重に行動したいところです。岩稜を忠実に辿らなくても右側の少し下に巻き道があります。高度感があるので、苦手な場合はこっちがよさそうです。

20160528_碧岩大岩14.jpg

大岩の岩稜帯 下降時に撮影

 

大岩も碧岩と同じような狭い頂上です。日差しが出始めた暑い頂上で昼食をいただきました。

20160528_碧岩大岩15.jpg

大岩の頂上

 

群馬と長野の県境の山々、立岩、荒船山の経塚山、毛無岩からトヤ山、黒滝山へのデコボコの稜線。遠くに鹿岳、両神山などすばらしい眺めです。

20160528_碧岩大岩12.jpg

大岩からの碧岩

 

先に登った碧岩がこちらを向いて笑っているようです。碧岩は名前が碧ですが、実際には写真のように、チャートで構成されているため赤っぽく見えます。なぜ碧岩なんでしょうね。

20160528_碧岩大岩16.jpg

碧岩の基部に近い下降点

踏み跡が左下へ

小尾根から最後に急斜面を無理やり下りて小平地へ

 

下山は尾根のルートをとりました。下降点は碧岩手前の大きい岩の基部にありますが、道標はありません。わずかな踏み跡が下っています。

 

朝方曇りがちでしたが、晴れ間もあり、風の無い暑い日でした。稜線や鞍部ではすずしい風が通っていました。ハルゼミがうるさく鳴くなかで、野鳥たちも負けないようにさえずっていました。緑も進み山は初夏の様相です。

 

帰り道、甘楽町のかんらの湯に寄り、さっぱりして帰りました。



 

参考 西上州の山と峠 佐藤 節著 新ハイキング社 昭和59年


 

 


 

(熊五郎)

コメント(2)

  • すごいところですね。先き程開いたら途中でyahooの障害で消えました。今初めて画面拝見できました。私高さは平気だけど、どの道登れないからびっくりしています。 (agewisdom) 2016/5/29(日) 午後 11:12

  • > agewisdomさん Yahooブログに障害がありましたね。西上州は岩山が多く楽しめるところです。藪岩魂ここにありです。(熊五郎) 2016/5/30(月) 午前 7:14

     

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