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 塩の瀬から仙人ヶ岳 バリエーションルート 2016年04月20日 晴れ  2名

投稿日 2016年04月22日

春は天気の見極めが難しく、ついつい出遅れてしまいます。そうこうしているうちに新緑の季節が過ぎていくので、山屋としては焦ります。

 

そのようにやきもきしながらも、晴天の日を見つけてなんとか新緑の山を熊谷のYさんと楽しんできました。

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桐生市菱町の塩の瀬からバリエーションルート利用で仙人ヶ岳へ

下山は鉱山跡の残置機械を見て塩の瀬へ

地図上、ここでは馬の背と呼んでいる地形が興味深い!

(国土地理院電子国土地図をカシミール3Dでカットし、情報追加)

 

通過時刻

塩の宮 8:30

尾根取りつき点 8:45

馬の背(仮称) 9:50

塩の瀬への尾根と合流 10:23

赤雪山ルートに合流 10:44

仙人ヶ岳山頂 11:25 昼食 11:50

鉱山跡への下降点(鞍部)1:55

鉱山跡(残置機械) 12:25

林道合流点 13:04

塩の宮 13:40

 

車を国道50号から小俣町に向け、桐生市菱町を桐生川に沿って梅田湖方面に走りました。県道から小さな橋を渡って桐生川左岸の細い道路をしばらく走れば、右に塩の宮の社があります。宮をすこし過ぎたところにある墓地の六地蔵前に車を停めました。

 

朝の散歩でしょうか、地元の人が声をかけるので、仙人ヶ岳に登ると言うと、「いまはツツジが咲いとるな」とのこと。塩の宮で安全を祈って、いざ出発。

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塩の宮横の林道を歩く

民家が数軒ある。春の空気がいっぱい

 

宮の横の林道に入りました。民家が数件と、すこし奥で鶏の朝鳴き。春のうららかな日差しに、花を咲かせた草たちが歓迎してくれています。

 

左に重機があり、すでに作業人の姿がありました。その奥を広く伐採しており、切った木材を搬出しているようです。この後、登るにつれて奥の伐採地の全容が見えましたが、かなり広く自然林を伐採したようです。これから杉でも植林するのでしょうか。それにしても無残な山肌。いたるところ未伐採の杉がいっぱいあるというのに、まだ植林するのでしょうか?なんともなげかわしい伐採です。

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尾根に取りついたあと、急な斜面をひとがんばり

やがて傾斜がゆるみ快適な尾根に。道は無い。

右が植林帯、左は自然林

 

今回は道の無いバリエーションルートを登るので、GPSを見ながら間違わないよう、予定の尾根に取りつきます。どこでもそうですが、取り付きからしばらくは急登ですが、やがて緩くなって快適な尾根歩きとなります。

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左の斜面はすべて伐採されている。

地図上で痩せ尾根を想わせる地形は、馬の背のようになっていた(中央部)

馬の背に松などが生えているという感じ

岩稜のナイフエッジかと心配したが、快適な尾根だった

 

藪のうるさい山では苦労しますが、仙人ヶ岳周辺は自然林の多い明るく歩きやすい尾根が多く、今回選んだ尾根も例外ではありません。尾根筋は正に新緑の季節。対峙する仙人ヶ岳や前仙人などは淡い緑の中に山桜の白が点々とアクセントをつけ、山全体が輝いています。

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馬の背はこのような痩せ尾根だが、通過は問題ない

新緑の中を進む

 

今回この尾根を選んだのは、上部に痩せ尾根と思われる特異な地形があることで。そこを見てみたいという興味です。もしかしたら岩稜でナイフエッジになっているかと期待しましたが、実際には標高差のほとんどない尾根が馬の背のように100メートルくらい続いているものでした。通過も容易で普通の尾根と変わりません。ただ仙人ヶ岳と対峙する位置にあり、よい展望です。

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ミツバツツジ

ツツジは橙色のヤマツツジもあるが、このミツバツツジはムラサキだ

 

馬の背的のような尾根を過ぎたころ、一か所割れ目があり、その上を大きな倒木が横たわっています。難なく通過できますが、注意したいところです。

 

このあと一旦下って、大きく登り返すと塩の瀬に降りる大きな尾根に合流します。今回登った尾根はその枝尾根といっていいでしょう。

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馬の背を過ぎて一旦下り、再び大きく登り返して

岩場を登ると塩の瀬への尾根に合流する

ここには赤テープがあるので、下りに使う場合の目印になる

 

その大きな尾根はわりと利用されるのか、よく踏まれています。以前私も仙人ヶ岳からこの尾根を使って塩の瀬に下りたことがあります。

 

塩の瀬に降りるルートは、以下をご覧ください。

 

参考: 朝日沢鉱山跡から朝日沢山(仙人ヶ岳)塩の瀬に下山

 

ここで最初の目的は達成したので一休み。Yさんの「みたらしだんご」をいただきました。このあと尾根筋を赤雪山ルートの分岐点から三角山を経て、仙人ヶ岳とたどりました。

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仙人ヶ岳手前にある岩場への道

どこも新しい緑でいっぱいだ

 

山頂の一角、うららかな日差しを受けながら愛妻弁当を食べる珠玉のひと時。離れがたい山頂ですが出発。5分くらい前仙人側に下ったところの鞍部で、右下(北側)に下ります。目印は赤テープがありますが目立ちません。他の目印と言えば、根っこを上にした倒木があります。稜線上の前仙人への道を外れ、北側の急な斜面を下るとすぐに左手に洞穴(鉱山跡?)があります。この穴は北を向いているため、稜線からは見えませんし、近付かないとわかりません。。

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仙人ヶ岳山頂付近の新緑

 

鉱山跡へは道はなく、稜線付近は昔の山火事の跡です。炭化した木の根元が痛々しいですね。すでに枯れている木も、炭化していると腐りません。落ち葉の積もったふわふわの沢筋を、2,3か所の赤テープを拾いながら下ると、やがて水流が出て、朽ちた昔の木組みが土砂に埋もれています。やがて土砂の壁が行く手を遮るように迫ってきますが、水流に沿って左の狭い沢筋を下れば、鉱山跡の残置機械が見えてきます。錆ついた機械類がここにあるのは不思議です。大きな鉄の塊の発電機などはどうやってここにもってきたのでしょうか。

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仙人ヶ岳山頂から前仙人側に5分ほど下ったところの鞍部から北側の沢に降りる

赤テープがあるが目立たない。

近くに根っこを上に向けた倒木がある

急斜面を下ると左に洞穴があるが北向きの穴で目立たない

落ち葉の積もった道を鉱山跡めがけて下る

 

鉱山跡からは沢筋に幅1.5m位の古い道があったようで、運搬用の道だったのかも知れません。ほとんど消えかけていますが、水流と土砂の中に木組みや鉱山の機材などがまぎれています。往時は鉱山関係者が足しげく通った道なのでしょう。

20160420_仙人ヶ岳11.jpg

鉱山跡の残置機械

沢床に置かれた機械類

昔マンガンを産出したと聞く

 

やがて沢床が下がり、道が高いところを行くようになると、一か所危険なところがあります。この道を登りに使ったときは、難なく通過しましたが、逆の下りではうまく通れません。落ちたら怪我は間違いありませんので、そこは冷静に。少し戻って沢床に下りて通過し、向こう側にまわりこんだところで道に戻りました。

20160420_仙人ヶ岳12.jpg

鉱山跡から矢印のように下りてきた

ちょうど橋のたもとで林道と合流

ここから林道を歩いて塩の宮に戻った

 

そこからしばらく良い山道になり、すぐに林道に飛び出ます。ちょうど橋のたもとです。ここは標識などはなく、荒っぽい林道工事で荒れています。登りに使うときは入口が分かりにくいです。

 

林道をとぼとぼ歩いて、今朝、尾根に取りついた地点を通過して塩の宮の車に戻りました。

 

お風呂は足利葉鹿の東葉館地蔵の湯にしました。

 

脚が不調のYさんですが、二人であるく新緑の山は格別でした。Yさん、また行きましょう。


 

 

 

(熊五郎)

 

コメント(2)

  • ・木漏れ日がいいですね。ゆらゆら揺れて売ると楽しくなりそうな。でも、やっぱり山はダメですが。 (agewisdom) 2016/4/22(金) 午後 9:26

     

  • ・> agewisdomさん 街中の緑もいいですよね。山もどんどん緑になってきています。いい季節えす。(熊五郎) 2016/4/23(土) 午前 11:55

     

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