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裏妙義 国民宿舎から谷急山 2015年6月8日 曇り 単独

投稿日 2015年06月09日

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上信越自動車道から見た谷急山(標高1162m)の北面

切れ込んでいる沢は裏谷急沢(千本樽沢)

中央の山頂から斜め右下に延びるのは北尾根

今回登ったのは向こう側の南面

2015年5月上旬撮影

 

 

上州(群馬)と言えば上州三山「赤城山」「榛名山」「妙義山」。

 

今回は、そのひとつの妙義山に登ってきました。

 

入梅前にもう一度山へと思っていたのですが、おりしもこの日の午後気象庁が入梅を宣言。ぎりぎりセーフといったところです。

 

妙義山は白雲山や相馬岳のある(表)妙義と、今回登った裏妙義の二つの山域があります。

 

その二つの山域の間を中木川が流れており、中木ダムによる人工湖 妙義湖があります。

 

国道18号、信越本線(今は横川駅まで)から離れて、中木川に入る道をゆくと、左手に緑の水をたたえた妙義湖があります。やがて水が水流にもどると国民宿舎「裏妙義」がひっそりと建っています。岩壁を背後に、ちょっと他にはないような雰囲気の国民宿舎です。

 

妙義は、岩山で有名です。この山域はどこを登るにしても、クサリやロープのお世話になります。今回登った谷急山(やきゅうさん)は妙義の最高峰ですが、比較的クサリなどが少ない方です。それでも気が抜けない山には変わりありません。

 

今回とったルートは国民宿舎から三方境、谷急山山頂、女道下降の周回ルートです。

20150608_裏妙義谷急山01.jpg

(画像を一度左クリックし、次に右クリックして新しいタブで画像を開いて拡大してご覧ください)

国民宿舎から三方境、谷急山、女道下降

国民宿舎-三方境間の巡視道は展望なく単調

女道の方は、展望は無いが渓谷美を味わえ、変化がある。

 

通過時刻と(所要時間)

国民宿舎 9:20

渡渉 9:41 (0.21)

馬頭観音 10:05 (0.24)

三方境 11:11 (1.06) - 11:25(食事)

女道分岐 11:29 (0.18)

P1 11:44 (0.15)

クサリ場 12:08 (0.24)

V字キレット 12:20 (0.12)

谷急山山頂 12:53 (0.33) - 13:10 (食事)

女道分岐 14:22 (1.12)

沢の合流点(二俣) 14:45 (0.23)

林道(女道入口) 15:18 (0.33)

国民宿舎 15:58 (0.40)

 

総所要時間 6時間20分

 

歩行距離

国民宿舎 - 三方境 2.91km (標高差 460m)

三方境 - 谷急山山頂 1.56km (265m)

谷急山山頂 - 女道分岐 1.28km (293m)

女道分岐 - 女道入口 1.67km (301m)

女道入口 - 国民宿舎 2.27km (138m)

 

総歩行距離 9.69km

 

車は宿舎に断って庭の駐車場に停めさせていただきました。いまはひっそり静まり返った雰囲気。お客もあまり来ないようです。

 

さて出発、2010年の「山と高原の地図」(昭文社)を見ながら登山口をさがします。地図では、宿舎下の林道を10分ほど歩くと登山届と登山口があると書いてありますが、見当たりません。少し林道を奥まで捜しましたが、仕方がないので戻り、降りやすいところで沢に降りて渡渉し、対岸の杉に赤ペンキのところから無理やり数メートル登ると道がありました。

 

地図はやっぱり最新を使うべきですね。最新の地図では丁須の頭へ行く道の先が三方境への道になっており、渡渉する必要がなくなっていました。(汗) 実は知らずに丁須の頭への道に入り、三方境への分岐がまだかまだかと歩いていると、どんどん離れていくので、途中で引き返しました。これで30分ほどロス!

 

三方境への道を拾ったあと、順調に登り、かわいい馬頭観音を見て、薄暗い植林帯を行き、小沢を何度も越えて、やがて三方境に着きました。

 

この山域は鳥が多いようで、さまざまな野鳥が居るなと感じました。なかでもめずらしい「アオバト」の声が聞けたのはラッキーでした。この不思議な鳴き声をぜひネットで検索して聞いてみてください。(アオバト 鳴き声)で検索してみてください。

 

三方境は丁須の頭方面、谷急山方面、並木沢ルートの分岐点です。お腹がすいたので休みがてら妻が作ってくれたおにぎりをほおばりました。

 

谷急山方面にとって、P1を越えたあたりから徐々に痩せた稜線になり、やがてロープ、ザイル、クサリが現れます。

 

クサリ場はすこしスタンスが少ない岩ですが、簡単に通過できます。

 

なかなか展望のきかないルートですので、クサリ場から丁須の頭方面の写真を撮っておきました。

 

長いロープの斜面は階段状なのでロープは不要なくらいです。

 

P2に立って下り返すと、V字キレットです。ここは大きな岩壁の裏側ですが、パックリと割れて南側の景色が見えています。立っている場所が暗いので、キレットの向こうの明るい空間が印象的です。足もともあまりよくないので早々に通過しました。

 

不安定な斜面を登り返し、P3,4,5,6と越えていきます。P2を通過した後、ロープが数か所ありますが、難なく越えられます。

 

谷急山は低木に囲まれた狭い山頂です。三角点の脇に北尾根へ下降するルートの踏み跡が藪の中に入っています。いずれ降りてみたい尾根です。

 

この日は周りの山にガスが巻いて、あまり遠望は利きませんでした。

 

残りのおにぎりで腹を満たし、P1まで来た道を慎重に戻って、女道分岐から女道に入りました。しばらく緩い尾根道で、赤ペンキ、黄色の矢印ペンキ、赤テープなどの目印を拾いながら下りました。的確に目印があるので地図を見なくても降りられるほどです。

 

緩い尾根から落ち葉の斜面になり、やがて水流が聞こえてきて沢の合流点(二俣)に降り立ちます。これは谷急沢です。このあたりは美渓です。ナメ状の沢が美しい渓谷です。

 

とくに沢近くは、一部不明瞭なところがあります。消えかけた道が斜面に戻りつつあり、滑りやすいので注意が必要です。目印に従って、沢から離れ、再び尾根に乗って、最後の下りで林道に出ます。女道の入口です。ここにもかわいい馬頭観音があります。

 

このあとは林道をとぼとぼ歩いて、国民宿舎に戻りました。

 

結局、誰にも会わない山行でした。

 

国民宿舎でお風呂(400円 安い!!)をいただき、汗びっしょりの服を着替え、帰途に着きました。

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巡視道の途中にあるかわいい馬頭観音

ここで一休み

20150608_裏妙義谷急山04.jpg

三方境

丁須の頭方面、谷急山方面、並木沢ルートを合わせる

おにぎりで空腹を満たす

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女道分岐

帰りはここまで戻り、女道を下山に使った

よく見ると右奥に女道の看板があるが、

小さくて見落としやすい

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P2のクサリ場付近より、国道18号方面

このあたりはほぼ垂直の岩壁

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P2のクサリ場

スタンスがやや少ないのでスリップしないように登る

下りは鎖に完全に頼ったほうが安全

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クサリ場付近にある長いロープ

段がある草付きの斜面 ロープに頼らなくても登れる

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P2付近から西側を遠望

ガスで遠望が利かないが、お隣がかろうじて見えていた

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V字キレット

南側の垂直の岩壁がスッパリ切れて、向こうが見えている

この付近は足場の悪いので注意

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谷急山三角点

右上に北尾根への踏み跡が見える

昔の地図では北尾根の上部から入山に至る道があったようだ

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谷急山山頂

天気があまりよくない

周りの山はガスっていた

20150608_裏妙義谷急山13.jpg

女道分岐に戻った

見えている先が女道の尾根道

ここから三方境方面から別れてしばらく緩い尾根道を下って行く

赤ペンキ、黄色ペンキの矢印、リボンなどに導かれるので、

拾って行けば迷うことはない

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沢の合流点(奥の二俣)

右上から谷急沢左俣と右下から中俣が合流している

水量は1:1くらい

ナメの沢床が美しい

このあたりの美渓!紅葉の時期に来てみたい所

20150608_裏妙義谷急山15.jpg

女道入口の林道に降り立つ

ここにもかわいい馬頭観音が鎮座する

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中木川の柱状節理

谷急山は沢を登ると柱状節理が分布していることがよく分かるようだ

今回のルートではここだけで見かけた

 

 

 

 

 

(熊五郎)

コメント(4)

  • 南画のような山の形、もう50年以上も前紅葉狩りに上登りました。もちろん途中まででしょうが、雨上がりで滑って泥んこになりましたっけ。人には言えぬ懐かしい思い出のある場所です。 (agewisdom) 2015/6/9(火) 午後 4:17

  • 懐かしい思い出ですね。おっしゃる通り紅葉の観光地です。山に登るものにとっては、岩場が多く、ハラハラ、ドキドキの面白い山でもあります(熊五郎)2015/6/9(火) 午後 6:12

  • 妙義山は何度も登りましたが、ここは未踏の山なのでチャンスがあれば訪れてみたいです。 

    サクラマス ] 2015/6/11(木) 午後 4:16

  • > サクラマスさん 妙義の最高峰なのでぜひ。私は紅葉のころ再訪したいと思っています。(熊五郎) 2015/6/11(木) 午後 6:39

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