2014年4月5日 晴れのちときどき曇り 奥久慈男体山 3名

投稿日 2014年04月08日

今回はちょっと遠出をして茨城県奥久慈の男体山に登ってきました。日光にも男体山があるので、ここの男体山は「奥久慈男体山(おくくじなんたいさん)」と呼ばれているようです。

 

熊谷のYさんの意向でこの山にしたのですが、いつもの三人、ちょっと刺激のある山を求めてでしょうか、車で3時間もなんのその!ネット情報で得た岩山へいざ出発。

20140405_nantai6.jpg

写真:桜がほころび始めた奥久慈男体山

 

2014年の4月5日。この日は二十四節季の「清明」。山里の桜は少しほころび始めていました。やはり平地よりはお目覚めが遅いようです。

 

山内の木々はちょうど芽吹き始めた頃で、どの木の梢にも、ういういしい若葉が出始めていました。


 

まず「奥久慈」とはどの辺のことかというと、茨城県北西部、久慈川上流域のことで、関東に住む者にとっても、北茨城となると外国と言える(言い過ぎ?)くらい、普段縁がない土地。久慈と言えば岩手県に「久慈市」がありますが、そこではありません。念のため。

 

奥久慈男体山は、茨城県久慈郡の大子(だいご)町にあり、この付近のなだらかな山々の中にあっては、300mもの断崖絶壁をもつ特徴のあるピークで、標高は657mです。

 

ただ、車で走るとわかりますが、なだらかな山々の連なる山域とはいえ、ところどころに岩壁が点在しており、男体山もそのうちの規模の大きなものと言えそうです。

20140405_nantai7.jpg

写真:秩父の二子山に似た山容 のんびりした山里に岸壁が映える

 

地質学的解釈?は後に回して、この男体山、麓の登山口の大円地(だいえんち)に着いた我々の開口一番は、”秩父の「二子山」に似ている!”でした。二子山の坂本あたりから見た風景に似ています。

 

登山コースは大円地からの周回コースをとることにしました。遠くから来て日帰りの我々にとっては、この地域を歩き回ってゆっくり楽しむような時間的余裕はありません。男体山から袋田の滝までの縦走記録をネットで見ると興味がそそられますが、果たせぬ夢。今回はおとなしく健脚コースで岩場を味わい、頂上から大円地越に回って、素直に大円地に降りてくることにしました。

20140405_nantai16.jpg

写真:奥久慈男体山 大円地周回コース 国土地理院ウォッちずより

 

大円地から健脚コース、一般コース下降の周回 約3時間
大円地の駐車場 09:50
健脚コース・一般コース分岐 10:00
健脚コース上の東屋(四阿) 11:20
男体山山頂 11:27 11:38
標高634メートルのスカイツリーの看板 11:40
持方への分岐 11:46
大円地越(一般ルートの東屋(四阿)跡 12:08 12:20
健脚コース・一般コース分岐 13:00

 

小さな沢のせせらぎの音を聞きながら登ります。昨日までに降った雨により山の水は多そうです。足元のスミレが雨水を吸って生き生きしています。
植林帯を抜けてほどなく尾根状にとりつき、鎖がある岩場をよじります。いずれも角礫岩(かくれきがん)の礫をホールドに、ほとんど鎖に頼ることなく快適に登ります。

 

やがて上の方で女性の声。オバサンの黄色い、いや茶色い!?声。とうとう岩場のオバサンパーティーに追いついてしまいました。大きなおしりを振りながら岩をよじ登っていましたので、下の我々は停滞を余儀なくされ、おかげで急な岩場から日光の山々や太平洋の眺めを味わう心の余裕もありました。

 

この健脚コースは少し高度感のあるところもあり、岩場でのホールドワーク、スタンスワークが求められますので、慣れない女性や子供は一般コースを登るほうが良いようです。

20140405_nantai8.jpg

写真:男体山山頂

 

肩にある東屋(ここは屋根がある)を経て山頂へ。

 

山頂は先ほどのオバサン達や、若いパーティーなど、けっこう賑わっていました。

 

祠や電波塔があり、あまり広くはありませんが360度の展望。

 

あまり見慣れない風景に、我々にとっては日光連山くらいしか同定できませんでした。

 

山頂は少し風があり寒いので、写真を撮ってすぐ下山開始。

 

少し下ると、まだ頂上直下だというのに、もう水の落ちる音が聞こえてきました。振り返ると絶壁が目に飛び込んできます。

20140405_nantai9.jpg

写真:男体山山頂と西側の絶壁


 

一般ルートを辿って大円地越の東屋跡(こちらは土台とベンチだけを残し柱や屋根はありません)で昼食をとりました。

 

大円地越からは沢沿いの道です。下り始めてすぐ湧水があり溝状の道を流れていました。粘土質の道に水が流れているので、ぐしょぐしょで滑りやすくなっていました。水流はほどなく右に反れて、道はつづら折れに下っていきます。一輪草などがそこここに咲いています。

20140405_nantai11.jpg

写真:大円地越からの道は花が多い

 

大円地の駐車場に戻って帰り支度。パノラマライン林道を袋田の滝へ。(パノラマライン林道は幅員5mで舗装されています。)ここまで来たのですからこの辺の名勝「袋田の滝」に寄らないわけにいきません。

 

トンネルに空いた観瀑台から見たこの日の袋田の滝は水量が多く、激しい轟音とともに水煙を上げて落ちていました。袋田の滝と言えば、岩面をさらさら糸状に水が落ちているイメージですが、この日は迫力の滝見物となりました。いいときに見に来たとも言えそうです。

20140405_nantai15.jpg

写真:水量たっぷりの袋田の滝

 

滝見物の後は、袋田温泉の「関所の湯」でさっぱりして帰途につきました。

 

さて、ここからはおまけで地質の勉強です。

 

この地域で見られる礫岩(れきがん)は、海底火山の活動とともに生成された火山角礫岩(かざんかくれきがん)という岩石のようです。

 

この火山角礫岩は男体山の登山道のいたる所に見られます。男体山そのものが火山角礫岩で構成されているようです。

 

この角礫岩の角とは角張ったという意味。つまり角張った礫が含まれた礫岩ということです。秩父の山などで見られる一般的な礫岩は、川や海岸の波打ち際などで転がって丸くなった礫(俗に言う石ころ)の混ざった礫岩ですが、ここの角礫岩はその名のとおり角張った岩石がごろごろ含まれています。

 

海底火山で生成された火山角礫岩の層を含む地層はやがて地上に斜めに隆起し、浸食されやすい部分は洗い流され、火山角礫岩の層がすっぱり切れた断崖として残ったようで、それが男体山の断崖絶壁とのこと。

 

健脚コースはこの角礫岩の上を登っているため、岩場では、この角礫岩に含まれる角張った礫につかまりながら登れるので、案外容易で鎖やロープに頼らなくても登れました。

 

いやぁ、この壮大な自然の歴史ロマン?の一端に触れることができたのは、男体山のおかげです。





 

(熊五郎)

 

コメント(2)

  • 荒々しい岩肌が男体山の名にふさわしく見えますね。それでも傍に行けばこんな可憐な花も咲いているのですね。
    袋田の滝は何度か言っていますが、こんなに水量が多いのは見たことがありませんでした。迫力がありますね。 (agewisdom) 
    2014/4/8(火) 午前 11:12

  • agewisdomさん、これから5月いっぱいくらいは低山で花が見られます。若葉の山もいいものです。
    袋田の滝の観瀑台は水しぶきで前の方には長く立っていられないほどでした。、我々が行った前の日は、岩が全く見えないほど水量があったとのことです。(熊五郎) 
    2014/4/8(火) 午後 0:20