小屋番が山を下りる日

投稿日 2010年01月22日

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飯豊山の山小屋(本文とは関係ありません)




 

11月下旬、越後の山ではそろそろ雪の舞う頃。

 

我々が、ある山小屋の今シーズン最後の客となった。

 

他に客は居らず、ひっそりとした小屋。

 

小屋番とゆっくり話す時間があった。

 

小屋番が言うには、雪の対策をして早々に山を下りるという。

 

我々は例によってささやかな夕食を準備しようとしていたが、

 

小屋番が残った食糧を差し入れてくれた。

 

ささやかなはずだった夕食は、一変して豪華なスキヤキパーティーとなった。

 

豆腐や肉、野菜・・・ 山では信じられない食材。

 

小屋番が言うには、これらの食材は麓に住む娘が担ぎ上げてくれるのだという。

 

・・・

 

我々はその娘の気持ちを考えながらスキヤキを味わった。

 

思い出深い山小屋での一夜となった。




 

(熊五郎)

コメント(2)

  • 山に登る人を守って宿を提供する山小屋の暮らしは厳しいものがあるでしょうね。そして麓から父親の健康を気遣って食材を運びあげる娘さん。しみじみとしたいいお話ですね。山の空気の中で食べたすき焼きはさぞ美味しかったでしょうね。 2010/1/22(金) 午後 10:31

  • agewisdomさん、小屋番は、「これ麓の娘が届けたもんじゃけど、余るから食ってくれや」のような、簡素な物言いだったと思います。表情には出しませんが、きっと娘さんが来るとうれしいんだろうなと想像してました。この山小屋は標高2000mにある小屋で、娘さんだと、たぶん一日がかりだと思いますので、その苦労が偲ばれます。(熊五郎) 2010/1/22(金) 午後 10:55