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木曽 御岳噴火のこと

投稿日 2009年12月16日

1979年(昭和54年)10月28日の未明 木曽 御岳(御嶽)が噴火した。

 

新聞で大きく報道されたので、ご存知の方も多いのではないだろうか。

 

信じられないが、この噴火は有史以来始めてのものであったらしい。

 

過去の噴出物の調査によると、前の噴火は約1万年前にもさかのぼる。

 

富士は1707年(宝永4年)に噴火しているから、まだ300年ほどしか経っていない。

 

それ以前の噴火の記録もあるので、富士はたびたび噴火しているのだ。

 

ところが、御岳は1万年もの間、おとなしくしてきたのである。

御岳噴火.jpg
御岳噴火 (2).jpg

中央アルプス空木岳から 噴火する御岳 1979年10月28日朝



 

噴火は幸い小規模であった。

 

山頂と、麓にわずかながら降灰があったものの、人的被害は無かった。

 

この日たまたま御岳の山小屋に泊まっていた人たちは、午前中に急いで下山し無事だったようだ。

 

この大きな山がもし本格的に噴火したとすると....と考えると身震いする。

 

噴火した10月28日、私はちょうど中央アルプスを縦走し、稜線上で最後の日を迎えていた。

 

テントを撤収して、ふと対峙する御岳の方に目をやると、

 

なにやらちょっと変わった雲が山頂にかかっている。

 

相棒が、あれは噴火だという。

 

私は、まさか噴火じゃないだろ。あのような雲もあるよ。

 

と、その場は終わった。

 

気にもせずに下山し、帰宅したとき、私を駅まで迎えに来た父は、

 

開口一番、噴火は大丈夫だったかと聞いた。

 

父は御岳に登ったのではないかと、心配していたようだ。

 

私はそのとき御岳が噴火したことを知った。

 

御岳には、この前の年の1978年8月に開田高原を散策し、9月に御岳に登っている。

 

のちに、そのとき山頂で見た見上げるような大きな地蔵が、火山灰に頭だけ出した写真を見たが、

 

自然の力には驚かされる。



 

(熊五郎)

 

 

コメント(2)

  • 一つ間違えば噴火に…と思うと恐ろしいですね。私は「木曽のな~」の御岳山、「ナンジャラホイ」という不遜な囃しことばばかりを頭の中でリフレインしているのですが、うちには噴火のエネルギーを秘めているのですね。「ナンジャラホイ」なんて言っていられない。 2009/12/16(水) 午後 10:26

  • agewisdomさん、今朝から寒くなりましたね。お孫さんが元気にしておられると、寒さも吹き飛びますね。御岳は30年前に1万年の眠りから覚めたわけですが、噴火ということでは富士のほうがよほど危険度は高いと思います。今富士登山ブームで年間20万人も登りますが、突然噴火しないように祈るばかりです。(熊五郎) 2009/12/16(水) 午後 10:39

     

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