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東京ハイパワー 50Wリニア・アンプ HL-50B

投稿日 2023年01月09日

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東京ハイパワー 50Wリニア・アンプHL-50B

FT-817等のパワーアップに最適

10Wの入力で最大50Wの出力

3.5MHzから50MHz(WARCバンドを含む)をカバー

今回は東京ハイパワーのリニア・アンプHL-50B(10W入力で50W出力)です。当局の場合、八重洲無線のショルダー型小型無線機FT-817(5W)のリニア・アンプとして購入したものです。5Wではちょっと物足りない場合に、快適な移動運用を実現してくれます。ただし、5W入力では30W程度の出力となります。5W入力でも50W出る効率の良いHL-50Bもあるような話も聞きますが、当局のは古いタイプです。

このHL-50Bはなかなか人気のあるリニア・アンプです。その理由はおそらく3.5MHzから50MHz(WARCバンドを含む)をカバーし、移動運用にも使える50W出力である点だと思います。5WのQRP無線機や10W程度の古い無線機(電話級(4級)のときに使っていた無線機など)をパワー・アップするのに最適です。

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HL-50Bの内部

ファイナル部の横に各バンドのLPFが並んでいる

​整然としたきれいな作り

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HL-50Bの内部

2SC1946App

HL-50Bの仕様は以下のとおりです。

周波数 3.5 ~ 29.7MHz、50MHz
電波型式 SSB、CW、FM、(AM 25W)
出力 50W PEP
RF入力 10W (1 ~ 10W)
電源・消費電流 DC 13.8V 10A MAX
入出力インピーダンス 50Ω
保護回路 負荷ショート、バンド・ミスセット、電源逆接
LEDパワーレベル表示
送受切換リモート端子
外部リモートコントローラー(HRC-60 別売)用端子
ALC出力端子
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八重洲無線のFT-817につないでみました

14MHz 5W->26W 2.5W->16W 1W->5W 0.5W->2W

21MHz 5W->27W 2.5W->20W 1W->7W 0.5W->3W

​なお当局のパワーメーターは信用できません

八重洲無線の5W トランシーバー FT-817をHL-50Bにつないでみました。FT-817の最大出力は5Wですが、2.5W、1W、0.5Wに設定することができます。それぞれの入力パワーで何ワットの出力が出るか通過型電力計で計測してみました。当局のFT-817は7MHzが少しパワーダウンしてますので、14MHzと21MHzで計測しました。結果は以下のようになりました。

 

14MHz

5W->26W

2.5W->16W

1W->5W

0.5W->2W

 

21MHz

5W->27W

2.5W->20W

1W->7W

0.5W->3W

巷の評価のように5W入力で30Wといったところでしょうか。10W入れないと50Wは出ません。

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KenWoodのTS-670につないでみました

7, 21, 28, 50MHzで約55W出ました

​なお当局のパワーメーターは信用できません

次にST-670を引っ張り出してきて10W入力を試してみました。7MHz、21MHz、28MHz、50MHzの各バンドで55Wくらい出ています。電源は13.8V。電圧降下の無い電源が必要です。電流はトータルで15Aくらいです。

 

ネットをググっても回路図が見当たりませんので残念ですが、50Wクラスのリニアアンプですから一般的な回路と思われます。(400W, 600Wとなると電力合成などを使うことになりますが) この手のアンプは余裕をもって設計されているでしょうし、何よりも少々荒っぽい使い方をしてもトランジスタが飛ぶようなことが無いのが先決です。その点HL-50Bには負荷ショート、バンド・ミスセット、電源逆接の保護回路が付いているので安心です。さすがに電源逆接続はやったことはありませんが、アンテナの未接続、バンド切り換えミス、アンテナ/TXの逆接続はしょっちゅうです。そのような場合は保護回路が働いて電源の入れなおしになり、しっかり破壊から守ってくれます。この点はさすがメーカー製と言えるところです。

(JF1VRR)

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