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NJW4131パラをノートPCで使用する

投稿日 2016/02/17

 

 

先日、秋月電子のNJW4131使用の昇圧型スイッチング電源モジュールの評価をおこない、なかなか使えそうなモジュールであることがわかりました。

 

今回は手持ちの12V 12AhシールバッテリWP12-12を小型ノートPCのDELL Inspiron 1210につないで、どのくらいの時間使用可能か実測して調べてみました。

 

移動運用で使用する場合、どのくらいもつのか知っておきたいからです。

NJW4131昇圧コンバータ09.jpg

NJW4131モジュール使用の昇圧コンバータ

ケースに収めた。

出力側のケーブルはACアダプタからとったもの

 

準備

 

まず、WP12-12を14.5V(秋月電子がサイクルユースの場合に推奨する充電電圧)で充電します。充電電流は1Aとし定電圧定電流充電を行いました。充電時間は一晩です。フル充電後のバッテリ電圧は13.27Vになりました。

 

NJW4131モジュールの出力電圧を正確に19.00Vに設定(半固定抵抗で合わせます)し、2個パラレルに接続します。

 

NJW4131モジュールの出力をリチューム・バッテリを外したノートPCにつなぎます。

 

バッテリに電圧計と電流計をつなぎ、NJW4131の入力につなぎます。(バッテリには必ずフューズを通してつなぎます。)

 

ノートPCでWindowsを起動します。

 

スタンバイ・モードやスクリーン・セーバーが働かないように設定します。

 

なお、電圧計と電流計はGP-IBでパソコンに接続し、エクセルのマクロで自動計測できるようにしてあります。

 

NJW4131昇圧コンバータ・モジュールの評価でも書きましたが、

 

DELL Inspiron 1210はwindows起動状態で0.65A(19V)くらい流れます。このときバッテリ側は約1.0A前後でした。

 

                            入力電流                                            出力電流

      12V バッテリ -- 約1.0A---> NJW4131モジュール 19V -- 0.65A--> PC

 

今回使用したバッテリWP12-12は20時間率で12Ahです。つまり12Ah / 20h = 0.6Aで使用すれば12時間もつという訳ですから、1.0A近く流すともっと寿命が短くなり、単純には6時間くらいと思われます。また、バッテリは時間とともに電圧が低下します。低下に伴い、NJW4131はより低い電圧から19Vをつくらないといけないため、入力電流が徐々に増加していきます。このためしだいにバッテリの消耗が加速していきます。よって単純に12Ah / 1.0A = 6時間(20時間率)という単純計算にはなりません。さらに短くなると思われます。ー>ところが実測の結果は8時間を超えましたが!

 

ノートPCのほうはwindows起動後どのようなアプリを使うかや、画面の明るさなどにより出力電流(NJW4131から見た)0.65Aは変動します。今回はwindowsを起動してデスクトップが表示されている状態で放置しましたので計測はしていません。

 

なお、NJW4131モジュールの出力電圧19Vはバッテリ電圧が11V以下になっても十分維持されることは実験で確認澄みですので、NJW4131モジュールの出力電圧も計測していません。

 

計測はバッテリの出力電圧が11.0Vになった時終了するようにしました。

 

以下は結果です。

NJW4131昇圧コンバータ08.jpg

バッテリの電圧は徐々に低下している。11.00Vで計測終了

11Vに低下するまで8時間42分

移動運用で十分使えそうだ

 

計測結果

開始時のバッテリ電圧 13.27V

終了時のバッテリ電圧 11.00V

バッテリ電流の平均 0.92A

発熱 ほとんど感じられない

 

経過時間(11Vに降下するまでの時間) 526分(8時間42分) <- バッテリ寿命

 

ノートPCはwindowsのデスクトップを表示したままノータッチでしたが、8時間以上もっています。12Ah(20時間率)のバッテリとしては健闘しています。

 

コンテスト等で使用するctestwinなどのログソフトを使用すると画面の変化やディスク・アクセスが入るので少し寿命が短くなると考えますが、十分使えるなぁというのが今回の結果です。(実際には11.5Vまで低下した時点(7時間20分後)で使用を終えるようにします。)

 

ノイズに関しては、AMラジオを近づけてもまったくノイズは入りませんし、50MHzのSSBでモニタしても気になるようなノイズは感じません。

 

次の移動運用で実戦使用する予定です。

 

 

 

 

 

 

(JF1VRR)

コメント(7)

  • 初めまして。専門的な知識がおありのようで興味深く拝見させて頂いております。近年、ノートPCやスマホを持ち歩く機会が多く何か良い方法がないかと徘徊してましたら貴HPにたどり着きました。 バッテリー用充電器 IS-330 と言う物があり若干調べたら”ド素人さん”の製作記事等・・(私もそのうちの一人ですが)がっかりし、DC/DCコンバーターで秋月電子昇圧型スイッチング電源モジュール NJW4131を見つけ・・・・これイケそうじゃん・・・って思い、「このモジュールを活用してる人が必ず居るはず」と言うことでたどりついた次第です。OMの記事は12VのバッテリーからノートPC用に19Vを得るための記事でしたが、私も、それは望んでいます。ただ、前段階として車の走行中あるいはエンジンの掛かってる時にバッテリーも充電したいと言うことなんです。っで、さらにそれを19Vあるいはスマホ用に5Vにと考えているところであります。初めての投稿でいきなりの長文は何かと失礼と思いますのでとりあえずご挨拶と言うことで。konan ] 2016/3/3(木) 午後 11:02

  • コールサインから推察させて頂くと私と同年代くらいかな?などと勝手に思ってます。HFでオンエアしたての昭和48年ごろJF1***の局がよくお出になってた事を記憶してます。稚拙のHPもあるのですが、いずれまた。「電圧計と電流計はGP-IBでパソコンに接続し、エクセルのマクロで自動計測」この辺もかなり興味を惹かれます。GP-IB(HP-IP?HPの計測用インターフェースですよね)30年ほど前にBASICでプログラムを組んだことがあります。すっかり忘れましたが。ただ、高価=PRO であることには変わりはなく何時かはデータロガーが欲しいな・・とは思ってますが・・・なかなか・・・・ 失礼しました。お時間のあるときにお返事が頂ければ幸いです。konan ] 2016/3/3(木) 午後 11:03

  • > konanさん先に二回目のコメントから今回はコメントいただきありがとうございます。GP-IB(HP-IB)は今回のような計測や真空管の特性計測などで重宝に使用しています。構成はwindows XPのPCにCONTEC製などのPCIバス用GPIBコントローラ、ソフトは今は入手不可と思いますがeg GPIBという無償ソフトを使用しています。エクセルのマクロに組み込めるのでVBAマクロを組めば簡単に自動計測できます。計測器はHP(Agilent)のGP-IB制御できるマルチメータや電源を使っています。オークションなどで入手した古い計測器です。ケーブルはオークションで入手できます。ノートPC等ではUSBしかありませんので、今後はUSB-GPIB変換器?を高価ですが、入手してやるしかないと思います。これから揃えられるのでしたら、GP-IBは徹底的に中古で。これからはUSBですので、予算がありましたらGP-IBは使わずUSBでつながる機器で揃えるというのがよいかと思います。(JF1VRR) 2016/3/4(金) 午後 7:01

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    > konanさん
    IS-330の充電部の仕様がよくわかりませんが、ようは充電電圧14.5Vくらい、充電電流1Aなどの定電圧定電流(CVCC)電源を用意すればいいわけです。充電電流はつなぐシールバッテリの容量によっていろいろですが、大電流では急速、小電流ではいたわり充電となります。重要なのは車に繋ぎっぱなしの場合、自動的にトリクル充電になる必要があるのでCVCCは重要です。IS-330もおそらくCVCCでしょう。そこで12V入力で14.5V出力の数アンペアのCVCC電源を作る必要があります。19V昇圧は簡単にできるのですが、ノートPCには1.5Aから2Aくらい必要なものもあり、NJW4131では不足するので、LT1170などを検討する必要があります。LT1170を入手したらレポートする予定です。スマホの充電は市販のシガライタソケットからUSB-Aソケットに5Vを出すので十分と考えます。結局CVCCを作るよりは、IS-330は比較的実売価格が安くシガライタソケットも付いているので、19V昇圧コンバータを内部に組み込んで、軍用ターミナルに19Vを出すのが手っ取り早いと思います。

     

     

    2016/3/4(金) 午後 9:44

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    > konanさん
    500字制限があるので分割して入れています。ご指摘のとおり同年代だと思います。ゲルマラジオから始めたラジオ少年です。高校二年のS48年、大阪(JR3QZS)で電話級で開局しました。開局当時21MHz SSBがメインでしたのでお会いしたかも知れませんね。JF1VRRの局免は関東に来て固定局用にとりました。今後もご遠慮なくコメントいただければ幸いです。(JF1VRR)

     

     

    2016/3/4(金) 午後 10:54

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    こんばんわ。ご丁寧なお返事を戴いたにも拘らず返信が遅くなってしまいごめんなさい。
    「なつかしのRIG」で拝見しました。TS-511Xをお持ちなんですね。実は私も処女機は511.。。511XNノイズブランか付でした。蛍光灯の「パチパチ」が消える位の実感しかありませんでしたが。なんせ、田舎なもんで車のイグニッションなんかは皆無だったんですよね。貧乏な「親」にバイクを買うか無線機を買うかと言われ無線機にした覚えがあります。その親父も昨年85歳で永眠、つい先日一周忌の法事を終えました。おいおい。
    ^^;当時 アンテナはすべてワイヤーのダイポール、でも軒先に張った21Mのダイポールで九州、沖縄や韓国(今は嫌ですが)とも良く繋がりました。

    っま、ここで思い出にふけっていても仕方がありませんので、続きは自分のブログで ^^;

    konan ]

     

    2016/3/11(金) 午後 8:31

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    > konanさん コメントありがとうございます。konanさんのHP見せていただきました。すぐ近くで話しておられるようなタッチのHPで、とても好感がもてました。LT1170の件は少し待ってください。TO-220のLT1170は2000円近くし無銭家の小生にはつらいので、リニアテクノロジにサンプル要求しています。もらえるかどうかは分かりませんが。入手したらすぐ実験してみます。LT1170を使えばほとんどのノートPCが使えると思います。konanさんのお父様も息子さんの興味をもつ世界を理解されてたんでしょうね。当局の場合は私が免許をとると、自分もやりたくなってすぐに免許をとってきました。びっくりぽんでした。hi おかげで大蔵省となって、高校生には買えない511を手に入れたというわけです。その父もとっくに他界して、511は形見のようなものです。では、また。

     

     

    2016/3/11(金) 午後 9:41

     

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