ローコストPSoC® 5LPボード CY8CKIT-059

投稿日 2015/06/27

PSoC 5LPも安く入手できるようになりました。CY8CKIT-059 Prototype Kitが秋月電子で1500円で販売されています。

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PSoC 5LP CY8CKIT-059 Prototyping Kit

簡単な梱包で提供されている

秋月電子で1500円と安価

PSoC Creator 3.1以降でサポートされ、

Kitのサンプルプログラムをダウンロードすると簡単に動作確認できる

購入時はLEDブリンクのサンプル・プログラムが入っている

上部1/3のところがKItProg

 

このボードはCPUにPSoC 5LP CY8C5888LTI-LP097が搭載されています。

 

PSoC®5LP CY8C58LPファミリのCY8C5888LTI-LP097は、CPUコアに80MHz動作の32bit ARM Coretex-M3を採用したProgrammable System-on-Chip (PSoC)です。

 

CY8CKIT-059 Prototype Kitを使うためにはまず、PSoC 5LP Prototyping Kit Guideを読んおくべきでしょう。

 

そのGuideによると、

 

CY8CKIT-059 Prototype Kitには、CPUのほかに、

USBアプリケーションの開発向けMicro-USBコネクタ

キャップセンス・アプリケーションの開発を可能にするCMODキャパシタ

高精度なAD変換を保証するバイパス・キャパシタ

LED

プッシュボタン

32kHzのオシレータ用負荷キャパシタ

 

などがとうさいされており、3.3V または 5V動作が可能とのことです。

 

このほかCypress KitProgを搭載しており、オンボードプログラミング、デバッギング、USB-UARTまたはUSB-I2Cのブリッジングが可能です。(KitProgの部分は物理的に切り離し可能)

 

開発環境はPSoC Creatorが使えます。

 

◆まずはPSoC 5LP Prototyping Kit softwareをインストールしておく

 

Guideの2.2 Install Softwareに手順が記載されています。プログラム開発はPSoC Creatorを使うのですが、その前にPSoC 5LP Prototyping Kit softwareをインストールしておくとよいようです。

 

http://www.cypress.com/CY8CKIT-059のサイトからダウンロードできます。

 

PSoc CreatorやProgrammerを含めた一式のインストールの場合は、CY8CKIT-059 Kit Setupをクリックします。すでにPSoC CreatorやProgrammerがインストールされていてPSoC 5LP Prototyping Kit softwareのみをインストールする場合は、CY8CKIT-059 Kit Onlyをクリックして実行ファイルをダウンロードし、実行してインストーラを起動して指示に従って行けばインストールできます。

 

CY8CKIT-059 Kit Softwareをインストールした後、PSoC Creatorを起動すると、Exsamples and KitsのメニューのKitsのところに、CY8CLKIT-059が表示され、以下の3つのサンプル・プログラムがあるのがわかります。

 

CE95277 ADC and UART

CE95352 Blinking LED

CE95394 HID Mouse

シールバッテリ簡易充電回路

PSoC5LP_CY8CKIT-059_4.jpg

USB-Serial SDK Installerをインストールし、

それに含まれるBootloadable Blinking LEDをコンパイルしたところ

エラーがなければ、SW1を押しながらPCのUSBに接続し、

COMポートとして認識されたらBootloader_hostで書き込む

(特別な書き込み器は不要)

 

 

デモプログラムを動かすまでの概略手順は以下のようになります。

 

○PSoC Creatorをインストールしておく。3.1以降がよいと思います。(現在3.2)

○USB-Serial SDK Installerをインストールする。(これでデモプログラムもインストールされる)

○Project Bootloadable Blinking LEDをオープンする

○Project Bootloadable Blinking LEDのTopDesign.cyschを開き、Bootloaderbleコンポーネントを右クリックしてConfigure->Dependencesでブートローダーのhexファイルとelfファイルのパスを指定します。

○PSoC CreatorのbuildでBootloadable Blinking LEDをコンパイルします。

○CY8CKIT-049-4200 プロトタイピング。キットのUSB A-コネクタをSW1を押しながらPCにつなぎます。(このとき青LEDが0.5秒くらいで点滅します。もともと書き込まれているLEDブリンクのデモプログラムと区別がつきにくい)

○COMポートとして認識されますが、COM9以上になっていたらCOM3など小さい番号に設定します。(デバイス・マネージャで)

○PSoC CreatorのtoolsにあるBootloader Hostを起動します。

USB Serial Portが認識されていることを確認し、FileでコンパイルしたBootloadable Blinking LEDのcyacdファイルを指定し、ActionのProgramまたはF5を叩いて、書き込みます。コンパイルの前にPWMの入力のClockを1KHzから10KHzなどにしておくと、ブリンクが速くなり、書き込みが成功していることが分かると思います。

PSoC5LP_CY8CKIT-059_3.jpg

CE95352 Blinking LEDサンプル・プログラムをコンパイルしたところ

LEDの点滅はPWMモジュールで制御されているのがわかる

 

コンパイルにエラーがなければ、CY8CKIT-09をA-コネクタ側でPCのUSBにつなぎ、DebugのProgramをクリックして書き込みます。

 

これでボード上の青色LEDが1秒間隔くらいで点滅を始めます。

 

このプログラムについては、ダウンロードしたファイルの中のCE95352 Blinking LED.pdfに説明があります。

 

プログラムは簡単で、PWMコンポーネントを使ってLEDを点滅させています。

 

試しにPWMのクロック源であるclock_1コンポーネントをダブルクリックして、100Hzから1000Hz(1KHz)に変更し、再コンパイルして書き込むと、LEDはさっきの10倍速く点滅します。

 

プッシュスイッチを押している間、点滅が停止するようになっています。

 

次にADコンバータの変換結果をUART(COMポート)でPCに表示

 

Guideの5.1 Using the Kit Code Examplesと5.3 CE95277 ADC and UARTを読み進めます。ここではCE95277 ADC and UARTというサンプルプログラムのダウンロードの方法とコンパイル、プログラム(コンパイルしたプログラムのPSoCへのダウンロード)方法が説明されています。

 

CE95277 ADC and UARTは、PSoC CreatorのStart PageにあるExamples and KitsにあるKitsの[+]をクリックする現れるとCY8CKIT-059の下にあります。

 

CE95277 ADC and UARTをクリックして、適当なフォルダにダウンロードし、buildメニューのBuid CE95277 ADC and UARTをクリックしてコンパイルします。

PSoC5LP_CY8CKIT-059_1.jpg

CE95277 ADC and UARTサンプル・プログラムをコンパイルしたところ

8bitのADコンバータとUARTコンポーネントで構成されている

ADコンバータの入力はP0[0]ピンから取っているので、

電池等をつなげば電圧が測定できる

 

 

コンパイルがうまくいったら、CY8CKIT-09をA-コネクタ側でPCのUSBにつなぎ、Debugメニューの Programをクリックして書き込みます。

 

CE95277 ADC and UARTサンプル・プログラムの使い方は、ダウンロードしたフォルダにあるCE95277 ADC and UART.pdfを開けばわかります。

 

プログラムがうまく動いていれば、PC側でCOMポートとして認識されているはずです。PCのデバイス・マネージャでCOMxxを確認しておきます。ポートの下に、KitProg USB-UART(COMxx)と表示されています。

PSoC5LP_CY8CKIT-059_2.jpg

サンプル・プログラムCE95277 ADC and UARTをコンパイルし、

CY8CKIT-059に書き込む

USRTがCOMポートとして認識されるので

デバイス・マネージャで確認(ここではCOM27)

Tera Termを起動してCOM27を指定

ボーレートは115200に設定

"E"を入力すると"Emulatev Data: x"と返す(エコーテスト)

P0[0]ピンとGND間に電池をつなぎ、

"C"を入力すると"Sample: 1309 mV"と電池の電圧を返す

 

次にPC側でTrea Term等のターミナル・エミュレータを起動し、ボーレートを115200に設定しておきます。"E"を入力してエコーがあったらUARTの接続はOKです。

 

プログラムは8bit ADCとUARTコンポーネントを使った簡単なものです。

ADCの入力は6.144Vまでのようです。試しにニッケル水素電池をGNDとPin P0[0]間につないでみました。

 

ターミナルから"C" 1文字を入力すると、"Sample 1309 mV"というように、ニッケル水素電池の出力電圧のAD変換結果が返されます。

 

"S"を入力すると変換結果が連続的に表示され、"X"で止まります。

 

最後にUSBマウス

 

CE95394HID Mouseをクリックしフォルダにダウンロードし、BuildメニューにあるBuild CE95394HID Mouseをクリックしてコンパイルします。

PSoC5LP_CY8CKIT-059_5.jpg

CE95394 HID Mouseサンプル・プログラムをコンパイルしたところ

USBコンポーネントひとつで構成されている

左クリックはプッシュ・ボタン

 

コンパイルにエラーがなければ、CY8CKIT-09をA-コネクタ側でPCのUSBにつなぎ、DebugのProgramをクリックして書き込みます。

 

PCのUSBとボードのMicro USBコネクタ(A-コネクタ側ではなく)をつなぐと、マウスカーソルが大きな矩形を描いて動きます。適当な位置でプッシュ・スイッチを押すと左クリックが効いているのがわかります。

 

 

とても簡単に開発手順を踏んで、とりあえずサンプル・プログラムの動作が確認できました。

 

 

 

 

Have a nice PSoC life!

 

(JF1VRR)