双三極管の並列接続 6FQ7

投稿日 2015/06/06

東芝 6FQ7 当時の価格で700円

新品を開封し、何度か計測に使用した球

 

双三極管の並列接続を6FQ7で実測してみました。

 

まず各ユニットの特性を計測し、そのあと各電極を並列に接続してどのような特性になるか実測して確かめました。

 

一般的に真空管の並列接続では、

μ は同じ

gmは2倍

rpは1/2

 

となります。

 

特性の同じ(ほぼ同じ)三極管を並列に接続するということは、言うまでもなくカソード面積が二倍、プレート面積が二倍、コントロール・グリッドの面積が二倍となります。

 

バービアンスG(電極構造によって決まる定数)は、プレートとカソードの面積が大きいほど、間隔が狭いほど高くなります。またコントロール・グリッドがカソードに近いほどgmが高くなります。

 

つまりgmの高い球を作る場合は、Gを高くして、コントロール・グリッドをカソードに近づけるということになります。

 

今回は並列接続なのでプレートとカソードの間隔とコントロール・グリッドとカソードの距離に変化はありませんが、面積が二倍になるので、gmが二倍になるのは理解できます。

 

内部抵抗rpは、プレート面積が大きいほど、コントロール・グリッドとプレートの距離で決まり、近いほど低くなります。並列接続ではコントロール・グリッドとプレートの距離に変化はありませんが、プレート面積が2倍になります。ここで容易に内部抵抗が1/2になることは想像できます。

 

増幅率μは μ = gm x rp ですので、gmが2倍、rpが1/2ですので結局変化ありません。

6FQ7_東芝_A.jpg

6FQ7 各三極部のVp - Ip特性(実測値)

Unit1とUnit2は若干の差異はあるが、ほぼ揃っている

(下の並列接続の場合とY軸を合わせたります)

6FQ7_東芝_C.jpg
6FQ7_東芝_B.jpg

6FQ7 並列接続のVp - Ip特性(実測値)

Unit1とUnit2の電極をそれぞれ接続して計測

6FQ7_東芝_D.jpg

6FQ7 各三極部とそれを並列接続した場合の

VP - Ip特性グラフの合成(実測値)

 

並列接続のほうがrpが低くなっていることが見て取れます。

 

ヒーター電圧/電流 6.3V 586mA

 

代表値 Vp 260V Vcg -6V

Unit1 Ip 13.51mA

Unit2 Ip 13.14mA

Unit1 + 2 Ip 26.93mA

 

以上のように、同じVp、Vcgにおいて、各三極部単独よりも、並列にしたほうが約2倍のIpが流れています。

 

試しに、計算でUnit1とUnit2の実測値の平均を2倍したものと、並列接続の実測値をグラフで合成してみました。

6FQ7_東芝_E.jpg

6FQ7 Unit1とUnit2の実測値の平均を2倍したものと、並列接続の実測値を比較

このように2倍の単純計算で近似できることがわかる

 

上記グラフのように、あるVpのあるVcgにおけるIpの値は1ユニットの2倍で計算できますので、(論理的にも当たり前といえば当たり前ですが)双三極管の並列接続は、1ユニットの特性を単純に2倍すれば近似できるといえます。(実測すると若干ずれが生じるのは計測環境、方法の甘さからくるものと思われます。)

 

 

 

参考

真空管実測データ 6FQ7 ① Twin Triode UNIT 1,2, パラ接続(11)

真空管実測データ 6FQ7 ② Twin Triode UNIT 1,2, パラ接続(100)

 

 

 

 

 

6FQ7 No.100

 

(JF1VRR)