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6C4 東芝 通測用 AA02
手前の太いロッドはPin 2につながれているゲッタ


 

6C4は高周波電圧増幅用三極の7ピン ミニチュア管です。特性は12AU7 双三極管の片ユニットに類似しています。12AU7の実測データと比較してください。12AU7は低周波電圧増幅用ですが、6C4は高周波電圧増幅用で、C級で用いた場合150MHzで2.5Wの出力が得られるとのことです。

 

7ピンミニチュアですが、プレートがPin1と5に接続されています。Pin 2は空いているように見えますが、この東芝の6C4では、ゲッタにつながっています。

 

オーディオアンプでは双三極の12AU7が使われ、シングル三極の6C4が使われることはあまり無いようですが、アマチュア無線ではOSC、BFO、グリッドディップメータなど用途はさまざまです。比較的発熱の少ない球のように思いますので安定なVFOを作るのによいかも知れません。

 

規格値の三定数を12AU7と比較すると、以下のように同じです。

 

      12AU7   6C4
Rp(Ω)  7700    7700
gm(mS)   2.2    2.2
μ       17    17
1962 ナショナル真空管ハンドブックより

 

実測の三定数は以下のようになりました。(Ep 250V Eg -8.5Vにおいて)、
   実測値
rp  8547Ω
gm   1.9mS
μ   16.7

 

Ep 250V、PL 50KΩ、バイアス-2V、入力信号電圧0.5V(1.0Vpp)で、高調波歪率が0.89%、2次高調波が主体です。Eg-Ep特性を見ても直線性がよいほうと思います。

SIM_6C4_116.jpg

備考:
手持ち真空管の固体実測データですので、参考程度としてください。
三定数は規格表の参考値となるべく同じ条件で測定していますが、あまり精度は望めません。
高調波歪率は特定条件における負荷線を6次多項式で近似して計算したものです。

 

参考文献:
1962 ナショナル真空管ハンドブック
実用真空管ハンドブック



 

(JF1VRR)

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